和食の料理の基本と言えば「だし」ですよね。
最近では、だし入りのお味噌や細粒だしなど便利な調味料も出ていますが、自分で「だし」からとってお料理するのもお料理の味が引き立ち食卓が賑わう事まちがいなしです。
今回は、鰹節と昆布を使った基本的な「だし」の取り方とだしを生かしたレシピを紹介していきます。
料理の基本!意外と知らない人も多い鰹節だしの取り方
鰹節を使って美味しいだしを!1番だしと2番だしって何?
鰹節を使っただしには1番だし・2番だしとあり、それぞれのだしに適した料理が様々あります。
1番だしは、香りが高く豊かな味わいで澄んだ上品な琥珀色をしています。
だしが主役とも言える、お吸い物やお味噌汁、茶わん蒸しやそばやうどんのつゆに適しています。
2番だしは、香りは1番だしには劣りますが濃厚なうま味が特徴となっています。
煮物や炊き込みご飯、鍋料理などに活躍します。
実際にはどうとればいいの?だしの取り方を見てみよう!
1番だし
材料は、鰹節30gと水1000mlです。
取り方は、初めに鍋に水を全量入れ火にかけ沸騰させたら火を止めます。
次に、沸騰したお湯の中に鰹節を30g入れ1~2分おきます。
最後に、布かキッチンペーパーを敷いたざるの上で鰹節をこし、1分おけば1番だしの完成です。
鰹節をこす際、絞ってしまうとえぐみが出てしまうので気を付けましょう。
2番だし
材料は、1番だしのだしがら(1番だしで使った削り節)約30gと水500mlと追いかつお用の鰹節約5gです。
取り方は、初めに1番だしのだしがらと水を全量鍋に入れ火にかけ沸騰させます。
沸騰したら火を弱火に抑え、3~5分ほど煮だしてから火を消します。
次に、鍋の中に追いかつお用の削り節約5gを投入し1~2分待ちます。
最後に、布かキッチンペーパーを敷いたざるの上で鰹節をこし1分間おきます。
1分おいたら1番だしとは違い軽く絞って2番だしの完成です。
昆布でも美味しいだしを!上品でやさしい昆布だしの取り方とは?
だしに向き不向きがある!?だしをとるのにおすすめの昆布って?
昆布だしは、やさしい味でかつひかえめなうま味があるので、食材その物を生かした料理(湯豆腐や吸い物など)がオススメです。
そして、昆布にはだしをとるのに向き不向きがあり、それぞれ昆布により香りの特徴も変わってくるのでお好みの昆布でだしをとると良いと思います。
昆布の種類 | 特徴 |
---|---|
真昆布(まこんぶ) | 肉厚で幅が広い昆布で、上品な甘みがあり、清らかなだしが取れます。 |
羅臼昆布(らうすこんぶ) | 茶褐色で別称が羅臼オニコンブと呼ばれています。 香りも良く、黄色味をおびた濃厚かつコクの深いだしが特徴です。 |
利尻昆布(りしりこんぶ) | 真昆布と比べるとやや固めですが、透明な澄んだだしが取れ、風味も抜群です。 |
日高昆布(ひだかこんぶ) | 「三石昆布」とも呼ばれ、濃緑に黒味をおびていて、味わいも良いだしが取れます。 |
ミネラルも豊富!昆布を使っただしの取り方は?
材料は、お好みのだし昆布約10~20gと水1ℓです。
取り方は、初めに良く絞った布巾で昆布の表面を軽く拭きます。
昆布をごしごしと水洗いしてしまうと、昆布の表面に付着している旨味成分(マンニット)も流れ落ちてしまうので水洗いはしない様に気を付けましょう。
次に、鍋に水を全量と昆布をいれ火をかけずに約30分つけます。
最後に、約30分経過したら中火にかけ沸騰する直前に昆布を取り出すと昆布だしの完成となります。
この時、煮立ちすぎてしまうと昆布の粘り成分が溶け出し、だしの風味を損なってしまうので注意が必要です。
その為、鍋底から小さな気泡がふつふつと出てきた位の沸騰直前で取り出すとちょうどいい感じとなります。
鰹節と昆布を合わせた万能だし!合わせだしの取り方も要チェック!
動物性と植物性の旨味が絶妙なバランス!合わせだしの取り方!
材料は、お好みのだし昆布10gと鰹節20gと水1ℓです。
取り方は、初めにだし昆布を軽く布巾で拭き鍋に水全量とだし昆布10gを入れ、火にかけず30~1時間おきます。
次に、時間をおいた鍋を火にかけ沸騰直前で昆布を取り出し、再び鍋を火にかけ沸騰させます。
最後に、沸騰したら火を止め鰹節20gを入れ2分間待ち、布かキッチンペーパーを敷いたざるでこし1分間おいたら昆布と鰹節の合わせだしが完成します。
様々なだしを生かしたお料理を!おうちで簡単に出来るレシピを紹介!
シンプルに美味しい!ネギと豆腐とわかめの味噌汁
材料:合わせだし・味噌・ネギ・豆腐・わかめ(各作る人数に合わせ適量で)
鰹節と昆布で合わせだしをとり、ネギと豆腐とわかめを食べやすい大きさに切り水気を切っておく。
だし汁に豆腐とわかめをいれ火にかけ煮立たせ、だしが沸騰し食材に火が通ったら火を止め味噌を溶きながら入れます。
再び火にかけ沸騰する前にネギを加え、火を止め器に盛って完成です。
だしを生かしたほうれん草のお浸し
材料:ほうれん草・だし汁・醤油・みりん
ほうれん草を洗い、塩をいれたたっぷりのお湯でほうれん草をゆでます。
ゆであがったら水気を絞り4~5センチ幅で切り、さらに良く水気を切っておきます。
だしと醤油とみりんを合わせ、ほうれん草を浸し冷蔵庫で1時間ほど味をなじませると美味しくなります。
器に盛り付け汁をたっぷりかけ、お好みで鰹節をちらし完成です。
梅の炊き込みご飯
材料:米2合・梅干し2~3個・だし汁約300ml・みりん大さじ2・塩小さじ3/4・醤油少々
お米を研ぎ30分~1時間浸水しておきましょう。
浸水したお米をざるにあげしっかり水気を切り内釜に移し、みりんとだし汁を注ぎます。
この時2合のメモリを優先し、だし汁が多ければメモリまで、足りなければ水を足します。
次に塩と醤油を入れ軽く全体になじませ、梅干しをいれ炊飯して完成です。
手間をかけた分だけの美味しさがある!だしから取って味わい深い食卓に
料理をする際、ついつい抜いてしまいがちなひと手間があると思います。
やらなくても問題もなく普通に美味しく出来る料理も、やはりひと手間分を丁寧に行うことでより一層美味しい料理が完成します。
毎日は難しいと思う方も、お祝いやパーティの時など特別な日には「だし」からとって、味わい深い料理を楽しみましょう!