煙草は身体に良くないですし、家計にも影響するので、禁煙をしたり本数を減らしたいと考える人も多いのではないでしょうか?
今回は、禁煙を開始してからの離脱症状についてと症状の乗り越え方について調べていきたいと思います。
しっかりと知っておこう!!煙草が身体に与える影響ってなに?
煙草の煙には4000種類以上もの化学物質が含まれていて、その中でも有害物質と発覚しているものだけでも200種類以上もあります。
そして、これらの中には発ガン性物質が40~60種類も含まれています。
その中でも有害性が高いのがタール・ニコチン・一酸化炭素です。
煙草は煙が通るすべての臓器に悪影響を与え、肺ガンや口腔周りのガンだけでなく全身のガンの発症リスクを高めます。
また、煙草を吸う事により一酸化炭素を体内に取り込みます。
一酸化炭素は、酸素と比較すると240倍も赤血球にあるヘモグロビンと結合しやすい為、体内組織が酸素欠乏となり動脈硬化が進行し、それにより脳卒中・急性心筋梗塞・大動脈解離などの循環器疾患を発症する危険性が高くなります。
ニコチンには依存症にさせる作用の他に、血管を収縮させ血流を悪化させてしまう作用もある為に、動脈硬化の促進をしてしまいます。
煙草の煙は自分で喫煙していなくても周囲にいるだけで影響する!?
自分の意志と関係なしに他人が吸う煙草の煙を吸わされてしまう事を「受動喫煙」と言います。
煙草の煙には、喫煙者が吸い込む主流煙より吐き出す際に出る副流煙の方が多くの有害物質が含まれています。
つまり、自分では吸っていなくても喫煙者の煙草の煙が近くにあるだけでも少なからず影響は受けてしまう事となるので、自分では吸っていないからと安心せず、煙の多い所は避けるなどの対策も必要となります。
煙草をやめたい!禁煙を始める前に知っておきたい離別症状は?
なぜ難しい?なかなか禁煙が出来ないその理由って?
煙草の煙に含まれるニコチンには依存性があり、繰り返し体内に吸収する事によりニコチンが切れると体がそれを欲する状態に陥ります。
体内でニコチンが切れればニコチンを欲し、喫煙を繰り返してしまう事が負のループになりなかなか禁煙する事が難しくなってしまいます。
この事から、禁煙が上手く行かない主な原因は「ニコチン依存症」にあります。
また、喫煙をする事により「ストレスを解消している」という間違った認識でいる事も禁煙が進まない事と繋がっています。
その症状は離別症状?知っておきたい辛い症状!!
禁煙を開始する事により様々な離脱症状が現れます。
離脱症状が起こる原因としては、体内に蓄積されたニコチンが体内から抜ける事により症状が出ます。
通常では禁煙開始後3日以内が1番離脱症状が強く、おおむね1週間を目途に落ち着いてきます。
どんなに長くても2~3週間で離脱症状はなくなります。
主な離脱症状は「眠気」「煙草が吸いたい衝動に駆られる」「イライラする」「集中力の低下」「落ち着きがなくなる」「気分が落ちたり不安を感じるなどの情緒不安定」「頭痛」「便秘」などが挙げられます。
こうやって乗り越えよう!!辛い時に試したい方法はある?
どんな時に煙草を吸いたくなるか考えきっかけを断つ
自分がどんな時に煙草を吸うのかを考えてその状況にならない様にあらかじめきっかけを断つ事が吸いたい衝動を抑制にも繋がります。
例えば、食後などちょっとした合間に吸いたくなる場合、食後はすぐ次の行動に動いたり口が寂しいと感じる前に歯磨きなどしてごまかすなどです。
また、喫煙者や喫煙者が多いお酒の席などは極力避け(断れない場合は禁煙中である事を伝え理解を得る)や喫煙グッズ(ライターや煙草)は廃棄したり、煙草が購入できる箇所は避けるなどの対処法があります。
煙草の代わりになる物やストレスの解消法を探す
長年、喫煙していると急に口が寂しくなりどうしても吸いたくなってしまう前に代わりになる物を探しておきます。
例えば、口の寂しさを紛らわす為に飴やガムなど気軽に口にできる物を常備しておくいいと思います。
また、冷たい水や熱いお茶を飲んだり、深く深呼吸をする事で落ち着きを取り戻すきっかけにもなります。
イライラしたりストレスが溜まった場合は、ストレッチや軽いジョギングなどで身体を使い汗をかく事で気分転換するのも1つの手です。
また、自分の趣味などに没頭することでストレスの解消をはかるのもいいでしょう。
禁煙補助薬を使って乗り切ろう!
思うように禁煙が進まず辛い時は、補助薬を使うのもオススメです。
補助薬には、薬局で購入できるものと医師の処方によるものがあります。
医師の診察を受け、健康保険が適用される補助薬には、「ニコチンを含まない飲み薬」と「医療用ニコチンパッチ」の2つがあります。
薬局で処方箋がなく購入できるのは「ニコチンガム」と「一部のニコチンパッチ」となっています。
ニコチンガムやニコチンパッチは、喫煙する以外でニコチンを体内に補給する事で離脱症状を軽減しつつ無理する事なく禁煙に繋いでいきます。
ニコチンを含まない経口薬は、喫煙による満足感を減らす作用により禁煙を後押しします。
達成報酬制を導入してお小遣いをゲット!
禁煙期間中は様々な離脱症状に悩まされますが、実は、煙草の誘惑に負けないためには“お金”による報酬が有効だと言われています。
米国・ペンシルベニア大学の薬学部准教授であるスコット・ハルパーン氏らは、6,006人の被験者を下記の5つのグループに分けて禁煙実験を行いました。
通常ケア:禁煙するメリットや成功率アップのコツなど、情報を提供
禁煙グッズの提供:通常ケアに加え、禁煙補助薬などを無料で提供
電子タバコ:通常ケアに加え、電子タバコを無料で提供
成功報酬:通常ケア、禁煙グッズ・電子タバコの提供に加え、検査結果で禁煙が認められた場合に1か月ごとに100ドルの報酬を支払い
成功報酬の先払い:事前に6か月分の成果報酬(600ドル)を支払い、半年後の結果で禁煙が達成されなかった場合は支払った報酬を没収
この結果、禁煙成功者のうち約75%が「成功報酬」または「成功報酬の先払い」のグループに属している被験者であったことが分かりました。
一見すると、お金を払うとコストパフォーマンスが悪いように思えますが、結果的に禁煙を続けていないとお金は支払われず、かつ今後の煙草の購入代を抑えられるようになるため、結果的にはコスパが良い方法だと言えます。
家庭内で行う場合はパートナーとの相談・協力が必要になりますが、短期目標を設定し、達成するごとに「お小遣いにボーナス上乗せ」や「好きな物を1つ購入できる」など経済的な報酬を与えると良いかもしれません。
なお、禁煙に耐え切れず、バレないように喫煙する可能性もあるため、必ず医療機関の禁煙外来を併用し、きちんと禁煙を継続できている事を確認できるようにしましょう。
また、禁煙は外来終診後も継続することが大切ですから、達成報酬制を行う場合は長期的な実施で確実に禁煙ができるようになるまで行ってください。
煙草は百害あって一利なし!自分だけでなく周囲の人の為にも禁煙を!
長年、喫煙を習慣にしてしまうとなかなか禁煙に踏み切る事も難しいと思います。
しかし、煙草が与える影響で人のメリットになる事は何もありません。
それだけでなく、受動喫煙として、煙草を吸っている人の周囲にいる煙草を吸っていない人にまで健康に大きく影響を与えてしまう事になります。
完全に禁煙するまでは、挫折や辛い症状もあるかもしれませんが少しでも長く元気で健康でいる為にも自分としっかり向き合い頑張りましょう。