虫歯予防と聞いてまず思いつくのは「歯磨き」でしょう。
歯磨きは生活習慣の1つであり、規則正しい食生活に基づいて子供に習慣づける事が大切です。
虫歯にならないためにも、正しい知識で子供と歯磨きをしましょう。
親に知っていてもらいたい歯磨きの知識
子供にとって口や顔を触られることは、本能的に嫌がることの1つです。
特に幼児期の歯磨きは、「毎日この時間は戦いだ!」と言うお母さんの声も聞きます。
毎日歯磨きの時間がイヤな時間になっては、子供もお母さんも辛いので、まずは歯磨きは楽しいと子供に感じてもらうことが大切です。
歯磨きに慣れされるには?
普段から口やほっぺに触って、触られることへの抵抗感を無くし、スキンシップをとることから始めてみましょう。
まだ歯が生えていない時期からでも、触られることに慣れていれば歯ブラシを口に入れられることも歯磨きもスムーズに出来るでしょう。
回数としては毎食後の歯磨きが理想的ですが、なかなか難しいのが現実です。
虫歯というのは睡眠時に1番かかりやすく、寝る前の歯磨きがとても重要なので、夜の歯磨きは必ず行いましょう。
朝や昼は、時間や歯の手入れの度合いで決めたらいいでしょう。
また、幼児期から学童期にかけては、基本的に親が磨き、幼児期後半からは徐々に自分でも歯磨きを生活習慣として取り入れていきましょう。
虫歯などのトラブルを防ぐための歯磨きの方法
子供の歯磨きの方法は、発達段階によって変わっていきます。
発達段階別でその時期に何が重要か見てみましょう。
乳児期前半
産まれたばかりの赤ちゃんには歯は生えていませんので、歯磨きは必要ありません。
何でも口に入れて楽しむ行動が始まる時期で、歯磨きを受け入れる準備をしているともいえます。
乳児期後半
だいたい生後6ヶ月頃から、下の前歯から生え始めることが多いです。
下の前歯は唾液による自浄性が高く、虫歯になりにくいので、初めはガーゼ磨きから始めていき、まずは口の中を触られることに慣らしていきましょう。
そして、上の前歯が生えてきたら歯ブラシを使って磨くようにしていきます。
磨く時に注意してほしいのは、上唇の裏にある上唇小帯が短い子供は、歯ブラシがこれに強く当たると痛みを伴うため、歯磨き嫌いになりやすいのです。
磨く時は歯ブラシを持つ反対の手の人差し指を上唇小帯の上に乗せ、歯ブラシが当たらないように気をつけましょう。
基本的には「寝かせ磨き」で、明るい場所の下で口の中がよく見えるようにして磨きます。
歯ブラシに対して歯がだいたい2本分当たると思いますので、1箇所を10回から20回を目安に小刻みに横に動かします。
幼児期
1歳6ヶ月頃には第一乳臼歯が生えてきます。
磨き方は今まで通りですが、奥歯は前歯に比べて虫歯になる確率が高くなります。
上の臼歯はほっぺ側が汚れやすく、下の臼歯は舌側が汚れが溜まりやすいので、注意しましょう。
更に第二乳臼歯が生えてくると、目では見えない臼歯と臼歯の間に虫歯が出来やすいので、デンタルフロスも使って間の歯垢や食べ物を取ってあげるといいでしょう。
学童期
6歳頃には6歳臼歯と呼ばれる永久歯が生えてきます。
永久歯は乳歯と違い、生え変わることはない歯ので、特に注意して磨きましょう。
6歳臼歯が生え始めの頃には、まだ乳臼歯と段差があるので、歯ブラシがなかなか届きにくく、忘れがちになります。
歯ブラシを前から入れるだけでは当たらないので、横からも入れて磨きましょう。
自宅で子供に使いたいグッズの紹介
歯磨きは基本的に、歯ブラシだけでは汚れは60パーセントしか落とせません。
そこで、使うのがデンタルフロスです。
歯磨きの方法でも紹介したのですが、歯と歯の間の汚れは見えない場所で、このデンタルフロスを使うことによって、80パーセントの汚れが落ちると言われています。
私の3歳の息子も、フロスをしています。
子供に使うならクマの柄の付いた可愛いフロスが市販されていますので、おすすめです。
そして、残りの20パーセントは歯医者さんに定期検診に行って、フッ素をするのがいいでしょう。
嫌がらないように工夫しながら、歯磨きの習慣を身につけよう!
子供のための歯磨きは、虫歯予防はもちろん、生活習慣の1つです。
始めの頃は嫌がってなかなか進まない日もありますが、徐々に慣れていけばいいので、気長に進めていきましょう。
ちなみに、歯磨きが自分1人で出来るようになるのは、手先が器用になってくる小学生くらいです。
それまでは親が管理をしてあげます。
小さいうちは、歯ブラシを口に入れたまま転倒すると事故に繋がるので、歯ブラシを自分でしている時は必ずそばで見ていてください。
正しい歯ブラシの使い方と、歯磨きの知識で、虫歯を予防しましょう。