職場の人間関係で悩んでいる人は意外に多いものです。
できるだけ人間関係に悩まされないで仕事ができたらいいのですが、なかなかうまくいかないときは、ストレスを溜めないようにすることが大切です。
ここでは職場の人間関係でストレスを溜めない方法をお伝えしますので、ぜひ参考にしてみてください。
「職場の人間関係で悩んでいる人は自分だけ」だと思っていませんか?
人間関係の悩みは複雑でデリケートなものです。
他の人は職場での人間関係をどう捉えているのか、気になっている人はいると思います。
実際、人間関係はどのような影響を与えているのかを紹介します。
退職理由で「職場の人間関係」を挙げる人は意外に多い!
総合求人・転職支援サービス「エン転職」がユーザーに転職・退職について、きっかけになったことについてアンケートをとりました。
その結果、退職を考えるきっかけになった第1位は、給料が低かったという理由で全体の39%、人間関係が悪かったと答えたのは第4位で全体の27%でした。
このように、多くの人が人間関係に悩んでいることがわかります。
次に、人間関係を退職理由に挙げた人の男女別割合を見てみましょう。
「人間関係が悪かった」と挙げた男性は全体の25%、女性は全体の31%でした。
男女別で見てみると、女性の方は全体の3割の人が人間関係を退職理由に挙げることが分かりました。
多くの人が職場での人間関係に不安を抱えている
退職を考えるきっかけに「人間関係が悪かった」と挙げる人が多い中、これから社会に出て働こうとしている新入社員は、職場の人間関係をどのように捉えているのでしょうか。
新入社員の意識調査をもとに見ていきましょう。
新入社員は人間関係に期待と不安を抱いて入社してくる
公益財団法人日本生産性本部では、毎年春に新入社員の意識を調査していますが、2018年に行った調査の中で人間関係について質問しているところがあります。
「仕事を通じて人間関係を広げていきたい」と答えた人が94.1%いるなかで、「仕事をしていくうえで人間関係に不安を感じる」と答えた人は70.7%いました。
そして、職場の同僚や先輩などとは職場以外では付き合いたくないと答えた人は30.7%でした。
この結果から見てみると、職場では人間関係を広げて成果を分かち合う仕事がしたいと考えていても、実際は人間関係に不安を抱えていることが分かります。
この結果と退職理由の上位に挙がっている「人間関係が悪かった」という理由照らし合わせると、人間関係への不安が現実になるケースが見て取れます。
人間関係は仕事をする上でも大切なこと!
上記のように社会に出て働く場合、仕事だけでなく人間関係が仕事に影響を与えることを懸念している人が多いのが分かりました。
実際に、社会へ出て働くようになると、ただ業務をこなしていればいいものではないという現実が分かるようになり、それは仕事を円滑に進めていくために非常に大切なことなのだと実感するのです。
人間関係が良い職場は働きやすい!
職場での人間関係は仕事をする上で大切なポイントです。
しかし、仕事を決めるときに人間関係を先に見極めることができるのでしょうか。
次に、良い職場の条件と入社までにできる社内の雰囲気の見方をご紹介します。
女性が働きやすい職場の条件とはどんなもの?
では、人が良い職場と考える環境はどのようなものが挙げられるのでしょうか。
転職支援サービスのキャリアパークが、女性が働きやすい職場として以下の条件を挙げています。
- 給与や待遇に男女差がない
- 労働時間が適性で、かつ融通が利く
- 福利厚生が充実している
- 休職制度が整っていて復職しやすい
- 社内の雰囲気・人間関係が良い
上から4つ目までの条件は、仕事を探すときに募集要項や面接で確認すれば分かることです。
すなわち、働きやすい職場に入りたいなら、自分が求める条件に当てはまる会社を選べばいいということになります。
しかし、人間関係はどうでしょうか。
こればかりは募集要項で分かることではなく、実際に働き始めてみないと分からないことなのです。
社内の人間関係を見極めるにはどうしたらいいの?
入社する前に社内の人間関係を見極め、働きやすい職場なのか知るために面接の際に見ておくポイントがいくつかあります。
まずは、面接に行ったときには職場の雰囲気を確認しつつ、社内の人間同士がコミュニケーションを取っているかを見てみましょう。
面接や職場見学に行ったとき、すれ違った社員が自分に挨拶をしてくれるかも重要なポイントです。
挨拶はコミュニケーションの基本ですから、面接を受ける人に対しても笑顔で挨拶してくれる社員が多い会社は、日頃からコミュニケーションが取れているということになります。
また、社員同士の会話は無駄話をしているかではなく、仕事中に適度に会話をしているかどうかが重要なポイントです。
雰囲気の良い職場は、活気ある雰囲気の中で時折笑顔を見せながら仕事をしています。
もしも、重苦しい雰囲気で全く会話がない職場だとしたら、雰囲気が良くない職場の可能性があります。
職場の人間関係でストレスを溜めない方法5つ
職場の人間関係で悩んでしまっている場合、それが原因でストレスを抱えて体調まで崩してしまうことがあります。
そんなことにならないように、ストレスを溜めない方法を知っておきましょう。
1.ストレスを溜めないためには人に頼ることも大事!
「仕事を一人でやらされている」と感じて悩んでいる方は、上司や先輩にキャパを超えた仕事を押し付けられてしまったとき、どのように対応していますか?
「自分さえ我慢すればいい」「誰かに頼んだら迷惑をかけてしまうのではないか」と思っているのでしょうが、実は周りの人はあなたが困っていることに気づいていないのかもしれません。
上司も嫌がらせをしようと仕事を振ってくるのではなく、いつも断らないからできる人なのだと思われている可能性があります。
周りの人ももしかしたら手伝おうと思ったけれど、一人で抱え込んで手伝わせてくれないと思っているかもしれませんよ。
手伝ってほしいと言ったら嫌われてしまうのではないかと怖い気持ちはわかります。
でも、時には周りの人に助けてもらってもいいのです。
それがきっかけで周りとのコミュニケーションがとれるようになって、人間関係がうまくいくものなのですから、無理をしすぎず同僚や先輩に頼ってみましょう。
2.職場の人間関係の悩みを身近で信頼できる人に相談する
職場の人間関係に悩んだとき、一人で抱え込んでしまわずに信頼できる身近な人に相談してみましょう。
悩みを誰かに聞いてもらうことですぐ解決するわけではないかもしれませんが、悩みや愚痴を口にするだけでも不思議とストレスが和らぎます。
これは、他人に共感してもらったり、楽しい会話をすることで、脳内に「エンドルフィン」という幸せを感じるホルモンが増えるため、ストレス解消に繋がります。
また、自分だけで悩んでいたらマイナスなことばかり考えてしまいがちですが、第三者に聞いてもらうことで自分の中で状況や気持ちを冷静に整理でき、落ち着いて考えることができるきっかけになるものです。
ただし、職場の悩みは同僚には話さないようにしましょう。
悩みを聞いてもらっているつもりでも、愚痴っぽくなってしまって自分が考えていたこととは違った方向で取られてしまい、トラブルのもとになってしまう恐れがあります。
そうならないように、職場の悩みは家族や職場に関係ない友人に聞いてもらうようにしましょう。
3.人間関係に悩んだら人事部などに相談しよう
上司や同僚からいじめやパワハラ、セクハラを受けている場合は我慢せず、すぐに社内の相談機関に連絡しましょう。
相談機関がなかったら、人事課に相談することをおすすめします。
職場の人間関係が原因で業務に支障をきたす、精神的に辛いということを伝えることで、部署を異動することができるかもしれません。
また、社内で相談するのが難しいという方は、厚生労働省の「こころの耳」で電話・メールによる無料相談も行っています。
職場の困り事、悩み事を一緒に解決してくれるほか、必要があれば専門の窓口や医療機関も紹介してもらえます。
4.仕事だと割り切ることでストレスをためないことが重要
世の中にはいろいろな人間がいて、中には自分と合わない人や苦手な人がいるものです。
「社会人になのだから、職場の人と上手くやらなければいけないのではないか」と自分を追い込むことはありません。
その人との人間関係が良くなくても、仕事が普通にできていれば良いと割り切って考えればいいのです。
思い詰めてストレスを抱えるよりも、仕事が終われば関わらなくていいと考えましょう。
5.相手に期待しすぎない・諦めることも大事
他人に腹を立てて相手にストレスを感じる場合、人はその相手に「こうしてほしい」と期待しています。
自分が期待している反応が返ってこないことで、ストレスを抱えることになるのです。
ですから、ストレスを溜めないようにするためには相手に期待しすぎず、「この人はこういう言い方しかできない人なのだな」と良い意味で諦めることも肝心です。
人間関係のストレスを溜めないために「転職」もひとつの方法!
職場の人間関係がもとでストレスを抱えている場合、いろいろな対策をとってみても改善されない、ストレスが溜まる一方だというときは転職を視野に入れてもいいでしょう。
転職は悪いことではない!プラスになることもあるのです
いろいろと自分なりに試してみたものの、どうにもならないというときは転職をすることを考えてみましょう。
職場の人間関係のストレスで心身共に疲れ果ててしまい、病気になってしまっては大変ですので、自分の心と体の健康を第一に考えるのです。
転職をすることは悪いことではありません。
思うように仕事ができない環境にいるよりも、新しい職場でスキルを磨くのは自分のためにもプラスになることです。
転職ですべてが解決するわけではないことを知っておく
人間関係のストレスで転職するのは悪いことではありませんが、「嫌だから辞める」では解決にはなりません。
自分なりにいろいろと考えて、行動してみなければ次の職場で同じことがあったとき、すぐに辞めてしまうことになります。
まず、自分がなぜ辞めたいのかを落ち着いて考えてみることから始めてみましょう。
人間関係が原因だと思っていたものが、実は違うことがきっかけになっていることもあるものです。
そして、それでも辞めたいと考えた場合は、今の職場を辞めてどんな自分になりたいのか、次の会社ではどのようなことがしたいのかなど、具体的な目標を持つことで前向きになれます。
職場の人間関係でストレスを溜めないために今できること
職場の人間関係を円滑にするために普段からできることをご紹介します。
基本的なことですが、意外に当たり前だと思っていたことで事態がよくなることがあるので心がけてみてください。
積極的に挨拶をして職場の人間関係を良くしよう
他人のことを気にしてしまう人は、物事を考えすぎてしまう傾向にあります。
例えば、出社したときに挨拶を返してくれなかったとき、「自分が何かしてしまったのではないか」「怒っているのではないか」と感じてしまう人がいるとします。
しかし、実際は相手が忙しかったり、考え事をしていて、挨拶されたのに気が付いてなかっただけなのかもしれません。
それを自「分に怒っているのかもしれない」と気にしすぎて自分から挨拶するのが怖くなってしまい、さらに相手に「なぜ自分を無視するのか」と不快な思いをさせてしまっているかもしれないのです。
人間関係を改善するためには自分が変わることも必要ですので、意識してみてください。
意識的にコミュニケーションを取ろう
職場の人間関係を円滑にするためには、コミュニケーションを取ることです。
相手がどのような人であっても、業務をスムーズにこなすためにも会話をして相手がどんなことを望んでいるのか、自分が解釈していることが正しいのか確認することも重要です。
十分にコミュニケーションをとっていれば、おせっかいな人だと思っていた人が実はとても面倒見がよい人だったなど、自分が思っていた人とは違ったなど相手のイメージが変わる事があるかもしれません。
失敗したときは謝り、助けてもらったときは感謝しよう
もしも仕事でミスをしてしまったら言い訳をせず、素直に謝罪しましょう。
いくら言い訳をしても、ミスをしてしまったことは取り消すことができません。
もしそれが自分のせいでなかったとしても、ミスを受け入れることで自身が次に気を付けることができるため、自分の成長に繋がると考えるといいのではないでしょうか。
また、日頃から何かあったときに相手に感謝の気持ちを伝えるようにしましょう。
人は感謝されて悪い気持ちになることはありません。
感謝されたことで、またこの人のために何かしてあげたいと思えるものなのです。
職場の人間関係で疲れたら頑張りすぎなくていい!
職場の人間関係でストレスを感じる毎日は辛いものですよね。
ストレスが原因で体調を崩し、精神的に参ってしまっていたら、無理しすぎることなく休んでみましょう。
しばらく心と体を休め、職場でのことを考えず好きなことをに時間を使ってみたら、気持ちが軽くなるかもしれませんよ。