子どもの好き嫌いに悩むお母さん達は多いもの。
でも、その原因がわかれば、子どももお母さん達も毎日の食事が楽しくなります。
なぜ食べないのか原因を理解して、一緒に子どもの好き嫌いを克服しましょう。
子どもの好き嫌い、どうすればいいの?
食事は毎日欠かさずすることですから、せっかく作ったのに子どもが食べてくれなかったら、お母さんも落ち込みますよね。
「一度食べなかったら、もう食卓に出さない」という方もいらっしゃると思います。
でもそれでいいのでしょうか?子どもの好き嫌いにはちゃんとした原因があるのです。
その原因をきちんと知った上で、今一度食事の献立を見直してみましょう。
好き嫌いはなぜ起こる?
人間は食べ物を食べた時、その味を舌にある味蕾(みらい)という器官で感じます。
これを味覚と言い、甘味・塩味・酸味・苦味・うま味の五つの種類に分けて判断します。
元々人間には本能で、「甘味・塩味・うま味は体に必要なエネルギーである」と判断するため、自然と好む味になっていると考えられています。
逆に、苦味・酸味は毒物や腐敗物と判断されるため、ピーマンや、酢の物は子どもの嫌いな物の上位に入るわけです。
これを本能による原始反射と言います。
つまり、子どもの好き嫌いの原因は、原始反射から起きているということです。
この原始反射は、離乳食が始まる生後5~6ヶ月になると徐々に弱くなってくるのですが、本能としてはその後もしばらく残っているため、初めのうちはなかなか苦味や酸味は食べられないでしょう。
好き嫌いが起こる原始反射以外の理由
もう一つの原因は食経験です。
産まれたばかりの赤ちゃんは、母乳やミルクを飲んで育ちますが、成長に伴い不足する栄養素を補うために、離乳食が始まり、だんだん大人と同じように食事が出来るようになります。
つまり、子どもにとっては食べる物全てが初めての味で、新しい食べ物に挑戦することは不安が伴います。
その時にお腹が痛くなったり、この味嫌だなと思ったりすると二度と食べたくなってしまうのです。
そして、食経験が浅い子どもに比べると、食経験が豊富な子どもほど色々な食べ物を食べることがわかっています。
「食事=家族で食べる楽しい時間」という経験も、子どもの好き嫌いに関わってくると思います。
嫌いな食べ物を克服させるには
嫌いな食べ物をそのままにしておくわけにはいかないけど、どうしたらいいか悩んでいるお母さん達のために、いくつかポイントを紹介します。
子どものタイプによって効果的な方法は違うので、絶対食べないといけないと思うのではなく、楽しみながら色々な方法を試してほしいと思います。
繰り返し食卓に出す
1度食べなかったらといって食卓から遠ざけてしまっては、子どもの好き嫌いは何も変わりません。
食べなくても繰り返し食卓に出し、周りの大人達が美味しそうに食べている姿を見せるだけでも効果的です。
見た目を子どもの喜ぶ形にしてみる
星型やクマ型などでかわいい形にすると、見た目で子どもの食欲をそそります。
大人と違って子どもは素直ですから、苦手な食べ物でも形に興味を持つと、箸を伸ばしてくれることがあります。
その時に「美味しい」「嫌じゃない」と感じる事ができれば、好き嫌いの克服につながるのです。
調理方法を変えてみる
子どもは、食べにくかったり、味や香りに慣れていないことが原因でも好き嫌いをします。
例えば、子どもが嫌いな食べ物の代表的なピーマンは、茹でたり炒めたりすると香りが和らぎ食べやすくなります。
他にも、みじん切りにしてハンバーグやつくねに混ぜたり、ペースト状にしてカレーに入れてみるという工夫もあります。
少しずつ形を残したり、サイズを大きくしていくことで、徐々に味と香りに慣れされ、克服の段階を上げていきましょう。
無理強いはせずに、楽しんで食べることを教えよう!
決してしてはいけないことは、嫌いと思っている食べ物を無理強いをして食べさせることです。
また、罰を与えるような「○○を食べないと、遊べないよ!」などの言い方をしてはいけません。
無理強いをしたり罰則を設けてしまうと、ますます嫌いになってしまいます。
好き嫌いがあるといっても、野菜を全く食べない、主食を全く食べないなどではなく、何個か食べれない食べ物があるだけなら、栄養的には問題はないので、悩みすぎる必要もありません。
気長に接していけば成長して味覚も変わり、忘れた頃に食べれることもあります。
まずは子どものことを理解し、根気強く少しずつ克服を見守っていきましょう。