結婚生活について悩み、うつ状態になってしまう“マリッジブルー”は女性に多いと言われています。
結婚したは良いけれど、これからの生活に希望が見えない・・・といった時はどのような対処法をとれば良いのでしょうか。
女性に多い“マリッジブルー”とは?
マリッジブルーは、結婚をした後のこれからの生活や、家庭を持つことへの責任を考えることで気分が沈んでしまう、一種のうつ状態のことを指します。
結婚式の準備をしている段階でマリッジブルーになる人もいれば、結婚をして少し経ってから症状が現れるなど、人によって発症時期は様々です。
誰しも発症するわけではありませんが、男性よりも女性の方がマリッジブルーになりやすいと言われています。
マリッジブルーになってしまうと、漠然とした不安感や憂鬱、恐怖に襲われ、最悪の場合は離婚をしてしまう人もいます。
本人に自覚がないまま、マリッジブルーになっていることもあるので、まずは自分に当てはまるマリッジブルーの症状がないかチェックしましょう。
こんな症状が当てはまったらマリッジブルーかも?
マリッジブルーの症状にハッキリとした定義はなく、簡単に言ってしまえば文字通り“ブルー”な気持ちになることが多いです。
気分がうつ状態になる、体調が悪くなる、パートナーへ不信感を持つなど人によって症状は様々です。
マリッジブルーになった人の多くには、以下のような症状が現れやすくなります。
1.これからのことに不安を感じる
結婚をすると、働き方、住居、親戚との付き合いなど、様々な変化が起こります。
以前とは異なる環境や住まいで暮らすことになるので、今まで通りのライフスタイルでは生活できなくなります。
結婚生活、仕事、出産、子育てなど、未来のことを考えると不安や恐怖を感じるようになってしまいます。
2.パートナーへ不満感を持つ
「本当にこの人が結婚相手で良かったの?」「この人とずっと一緒にやっていけるのか」など、パートナーに対して不安や不満を感じたり、結婚をしてしまったことを後悔するような気持ちになります。
マリッジブルーがもたらすパートナーへの不満が原因で、ケンカに繋がることもあります。
3.急に気分が落ち込む
普段普通に生活を送っていても、ふとした瞬間に不安に襲われ、気分が落ち込んでしまいます。
常に悩んでいるわけではないのに、これからのことに対する不安や恐怖が急に沸き上がり、気分が沈みます。
4.身体に影響が出る
食欲がなくなる、または過食気味になる、寝ようとしても寝付けないなど、マリッジブルーは身体に変化が現れることもあります。
他にも、持病が悪化する、胃に痛みを感じる、頭痛・腹痛に悩まされるなど、身体に現れる症状は人によって異なります。
パートナーへの接し方が変わってしまうことも…
マリッジブルーは自分の心身だけでなく、パートナーへの接し方にも影響を及ぼします。
症状の度合いによっては、パートナーとのコミュニケーションの妨げになってしまうことも少なくありません。
1.喧嘩腰になってしまう
パートナーと会話をしていても、そっけない物言いや、冷たい態度をとってしまいます。
それがきっかけでケンカになったり、感情的になって言い合いをしてしまうこともあります。
特に女性の場合はパニックやヒステリーを起こすこともあるので、そのような症状が起きたらマリッジブルーの可能性が大きいので要注意です。
2.新生活の話題を避けたがる
住居、仕事、子育てなどこれからのことを考えると、話し合うべき内容は色々とありますが、結婚生活の話題を避けたがることもマリッジブルーの症状に含まれます。
3.パートナー以外に惹かれる
パートナーと顔を合わせるのが億劫になり、「独身の頃の方が良かった」と考えたり、結婚したパートナーよりも他の異性の方が魅力的に感じることがあります。
この症状をきっかけに、浮気をして離婚してしまう場合もあるので注意が必要です。
マリッジブルーが起こる主な原因は何?
様々な“変化”に対する不安
結婚には変化は付き物で、今までの生活のようにはいかないことも多々あります。
ライフスタイルが変わることで、今まで自分にとって快適だった生活リズムを崩さなければならないことも多くなります。
新居へと引っ越しをした場合には住み慣れた家から離れて、知らない土地で暮らす不安もあります。
女性の場合は苗字も変わり、夫の親戚との付き合いにも気を遣わなければなりません。
新しい環境になると、今までできていたことが上手くできなくなったり、失敗が続いてしまい、「自分に結婚生活は向いていないのでは?」と不安になることもあるかと思います。
時間が経つにつれ、新しい生活に慣れて徐々に不安は薄まる傾向にありますが、それまでは不安や恐怖に悩まされてしまう人も多いです。
自由を失うことへの恐怖
実際に結婚をすると、自分のことだけでなく家庭やパートナーのことを考えて行動しなければならないことが増え、自分の時間は減ってしまう傾向にあります。
女性の場合は、結婚に伴い職場を一旦離れたり、仕事をやめなければならなくなることについて、不自由さを感じる人が多いようです。
また、男性の場合は経済面での責任も重要になるため、今までは自分で自由に使えていたお金も、結婚生活や子どもの為に貯蓄しなければならなくなります。
男女問わずに、独身時代には自由にできていたことを、制限せざるを得なくなってしまうので、結婚生活に不自由さを感じて気分が落ち込むことが多くなります。
マリッジブルーの解消に効果的な方法は?
信頼できる相手に相談する
マリッジブルーになった時には、親でも友人でも、信頼のできる人と話をすることをおすすめします。
結婚とは関係のない世間話で気分転換をしたり、自分が今思い悩んでいることについて話してスッキリするのも良いでしょう。
マリッジブルーになっている時の話相手として特に適しているのが、同性の友人です。
自分より先に結婚している友人や、同じ時期に結婚した友人なら、自分の気持ちを理解してくれる人も多いはずです。
マリッジブルーに陥っている時は、「外に出たくない」「誰にも会いたくない」といった気分になってしまうこともありますが、友人と会って自分の愚痴や悩みを聞いて貰うことで、思わぬ解決策が見つかったり、心が軽くなる効果が期待できます。
直接会えない場合には、電話で話をするだけでも同様の効果が得られます。
不安なことは友人や親に相談をして、自分1人で溜め込まないようにしましょう。
これからのことを深く考え過ぎない
結婚生活のことを考えて不安になることは、悪いことでも、おかしなことでもありません。
学校に入学する時、初めて就職をする時など、環境の変化には常に不安が付いてくるものです。
しかし、どんな環境でも時間が経つにつれ不安は解消され、その環境に人間は適応していきます。
今はまだ、結婚生活に慣れていないので、どうしても不安な面ばかり目につきますが、生活に慣れるにつれて不安や恐怖は薄まっていきます。
マリッジブルーは自分1人だけが抱える悩みではなく、今まで結婚してきた人の多くが体験したことがあると考えれば、気持ちも楽になります。
不安なことに考えを巡らせ、解決策を導こうとするのは大切ですが、必要以上に悩むのは心身共に良くないので「人生なるようになる」といった心構えで気楽に過ごすように心掛けましょう。
パートナーとしっかり話し合う
誰かに悩みや不安な気持ちを打ち明けるのは、マリッジブルーの解消には非常に効果的です。
同性の親や友人に聞いて貰うのも、もちろん効果的ですが、パートナーとしっかり話し合うことも重要です。
マリッジブルーになるのは女性の方が割合は多いですが、当然男性も精神面・経済面・責任などについて考え、不安を感じています。
これからの生活への不安は押し殺さずに、パートナーが協力して2人で解消していくのが一番です。
結婚をすると、お互いのライフスタイルや価値観が違ったりと、衝突してしまうことは多々ありますが、不安な点はそのままにせず、これからの生活をどういうものにしたいのか話し合うようにしましょう。
結婚をしたことで、相手の嫌な面が見えてしまったり、これからの生活に不安を感じることも多いと思います。
気分が落ち込むと、ついつい相手の悪い面に目が行きがちですが、良い面も、結婚したいと思った理由もちゃんとあるはずです。
2人の不安を共有して、互いに気遣うことができれば次第にマリッジブルーは解消されていきます。
自分がパートナーのことをどうして結婚相手に選んだのか、2人でどういった生活を送りたいのかについても考え直してみましょう。
つらいと感じたら心療内科へ
一言で“マリッジブルー”と言っても様々なパターンがあり、誰かに話をしても不安が解消できないことがあります。
また、周囲にあまり話をできる相手がおらず、自分一人で抱え込んでしまう人も少なくありません。
そんな時には心療内科を受診し、医師や臨床心理士に相談してみるのも一つの手です。
特に「不安が強くて、何をするのもつらい」「体調不良が悪化している」という時は、仕事や生活に様々な支障をきたすこともありますので、無理をせずに気持ちを落ち着ける薬や身体症状を和らげる薬を使ってみましょう。
不安な気持ちが落ち着くと、自然と前向きに考えられる様になり、うまく結婚生活やパートナーと向き合えるようになります。>
マリッジブルーになったら周りに助けを求めても良い
マリッジブルーは時の経過と共に落ち着くこともあれば、なかなかうつ状態が治まらない場合もあります。
結婚生活に悩みを持つことも、マリッジブルーになることも恥ずかしいことではありません。
自分がマリッジブルーだと思ったら、まずは1人で抱え込まずに、親や友人、パートナーに相談してみてください。
マリッジブルーが解消されれば、結婚生活の良い面や、これからの楽しいことも色々と見えるようになってきます。
辛い時は1人で悩んだり、自分を責めたりせずに、誰かを頼るようにしましょう。