お昼ご飯にお弁当を持参している人も多いと思いますが、夏場や梅雨の時期になると食材の傷みや食中毒が気になるのではないでしょうか?
今回は、傷みにくいお弁当に最適のおかずと少しでも安全にお弁当を持って行く為の対策について紹介していきたいと思います。
お弁当を安全に!すぐに実践出来る痛み予防の工夫とは?
食材はしっかり加熱して生野菜は避けよう!
食中毒の原因となる多くの菌は75℃以上で1分以上加熱する事により死滅します。
お肉・魚・卵は特にしっかりと加熱し中まで完全に火を通す事を心掛けましょう。
加熱調理しなくても食べる事が出来るかまぼこ・ちくわなどもそのまま使用するのではなく、菌の繁殖を増やさない為にも必ず加熱してから使う様に気を付ける事が必要です。
また、食材同士の仕切りとして使われる事の多いレタスやキャベツなどの生野菜は、水分が多く含まれています。
水分は細菌の繁殖を助けてしまうので、暑い時期に生野菜をそのまま使用するのは避ける事が賢明です。
お酢を使って食中毒の対策を!
お酢には殺菌効果があるので、お弁当を詰める前に清潔なペーパーなどにお酢を染み込ませお弁当箱を拭くと抗菌効果が高まり、菌の繁殖の抑制に繋がります。
お酢の匂いが気になる場合は、10分ほど乾かしておくと気にならなくなるので安心して使用出来ます。
また、温かいご飯も菌の繁殖が心配ですが、あらかじめ小さじ1杯のお酢を混ぜ炊飯する事で菌の増殖防止になります。
粗熱はしっかりとり冷ましてからお弁当箱に詰めよう!
おかずやご飯を温かいまま入れお弁当箱の蓋を閉めてしまうと、粗熱で水蒸気が出て細菌が繁殖してしまいます。
冷めにくいご飯などは炊き上がったらすぐ、お弁当に使う分だけ皿に広げて取り分けて冷ましておく様にしましょう。
味付けは濃いめにしましょう!
普段では、塩分の摂り過ぎを気にして薄味にこだわりがある人も多いかと思います。
しかし、味の濃い物・塩分の多い物は抗菌作用を得る事が出来ます。
過剰に濃くする必要もなく、普段より少し濃い位の味付けが目安です。
保冷剤や凍ったペットボトルを有効活用!
お弁当を食べるまでは、冷房が効いた部屋や、涼しい場所に保管しておくのがベストですが、必ずしもそういった場所があるわけではありません。
そんな時に備えて、お弁当は保冷バッグや保冷材を使って、できるだけ冷やしておくのが重要です。
また、凍らせたペットボトルの飲み物と一緒に保管するのもおすすめです。
お弁当箱の使用前後の管理もしっかりと!
細菌にとって水分は好物ですので、お弁当箱に食べ物を詰める前はしっかり水気を拭き取りましょう。
また、使用後のお弁当箱には菌が多数繁殖しているので、隅々まで綺麗にする事が大切です。
ゴムパッキン部分は特に菌が溜まりやすいので念入りに洗い、洗い終わった後は熱湯煮沸して除菌しておくといいと思います。
意外と入れてる!?夏・梅雨に避けたいおかず例
生野菜・フルーツ
レタス、キュウリ、トマト、キャベツといった生野菜は、お弁当の空いたスペースを埋めるのにちょうど良いため、使っている人も多いのではないでしょうか。
基本的に、水分が出やすいものは食中毒になる恐れがあるため、お弁当には避けた方が良いでしょう。
ただし、カットしたトマトではなく、水分を拭き取り、ヘタを取り除いたプチトマトなら入れても大丈夫です。
また、デザートとしてフルーツもお弁当で活躍しがちですが、ぶどう、バナナ、りんご、オレンジなど、種類に問わず、夏場は避けた方が良いでしょう。
デザートを入れたい場合は、密封されているゼリーなどを凍らせて持っていくのがオススメです。
練り物・乳製品などの加工食品
火が通っている物なら問題ありませんが、生のままお弁当箱へ入れるのは大変危険です。
かまぼこ、はんぺん、ちくわといった練り物はそのまま入れてもおかずになりやすいですが、涼しい時期以外は加熱したものを扱うようにしましょう。
また、キャラ弁で頻繁に使われるチーズやハム、ソーセージなども夏場は傷みやすいので要注意です。
混ぜご飯・麺類
白いお米よりも、具材が混ぜられたチャーハンや炊き込みご飯の方が腐りやすいです。
混ぜご飯をおにぎりにして、お弁当としている人もいますが、気温の高い時期は危険なので避けた方が懸命です。
当然ちらし寿司や、オムライス、カレーなども菌が繁殖しやすいのでNGです。
他にも、パスタ、うどん、焼きそばなども同様のことが言えるので、もし麺類をお弁当として持っていく場合は、具材と麺を別々の容器で持っていき、食べる直前で混ぜるようにしましょう。
常温保存できる、海苔、青海苔、ゆかり、ごましおといった乾燥物系ならご飯に混ぜても問題ないので、季節によって具材を上手に使い分けるのがポイントです。
ドレッシングやソースなどの調味料
野菜にドレッシングやマヨネーズをかけたり、おかずにソースやケチャップをかけた状態で長時間保存しておくのは、おかずの傷みを促進させるのでやめましょう。
ドレッシングやソースは水分を含んでいるため、おかずにかけたまま放置しておくと腐りやすくなってしまいます。
ソース類をかけずにおかずを完成させるか、小さい容器に分けたり、小分けになっている使い切りの物を用意するようにしてください。
夏のお弁当のおかずの定番!暑い時期のおすすめのおかずとは?
きんぴらごぼう
味がしっかりとあり、汁気もしっかり飛ばしてあるので夏場のおかずにもオススメです。
れんこんやこんにゃくなど食材で様々なアレンジも出来るので、毎日入れても飽きません。
いつもより気持ち濃いめの味付けを心がければ、さらに傷みにくいおかずになります。
唐揚げ
しっかり加熱するのが前提のおかずなので、夏場にも最適です。
甘酢餡やカレー風味にすることでバリエーションも増え、お子さんから大人まで楽しんで食べられます。
また、酢やカレーの香辛料を使う事で菌の増殖を抑え、より傷みにくいおかずになります。
肉のしそ巻き
殺菌作用が強い大葉を肉で巻いたおかずです。
味付けを変えるだけでも気分は変わり、肉料理なのでがっつり食べたい時にも重宝します。
しそと一緒に梅干しなどを入れると抗菌作用がさらに上がるため、より傷みにくくなります。
前日にお肉の中へ巻く作業を行っておけば、朝に焼くだけなので時短にもなります。
わさび入り卵焼き
お弁当の定番と言えば卵焼きですよね。
卵に抗菌性の強いわさびを入れる事によって、梅雨や夏でも傷みにくい大人向けの卵焼きとなります。
半熟の卵焼きは雑菌繁殖のもとになりますので、しっかり中まで火を通す事が大前提です。
野菜のピクルス
生野菜は水分が多い為、菌の繁殖を促してしまうのでお弁当に入れるのは最適ではありません。
しかし、彩の面や栄養バランスを考えて「どうしても生野菜を…」という時はピクルスにして入れると安心です。
酢漬けになっているので抗菌作用もされ、かつさっぱりと食べる事が出来るので、暑い夏にも最適かと思います。
ちょっとした工夫で安全なお弁当!夏場でも美味しく楽しいお弁当作りを!
暑い時期のお弁当作りは何かと気を使い憂鬱になりがちかと思います。
しかし、避けた方が良い食材さえ把握していれば、季節に限らず美味しいお弁当を作ることは可能です。
少しの工夫や対策で、食中毒を防ぐことができるので、夏場や梅雨は安全面にも気をつけてお弁当作りをしてください。
温度の高い時期でも楽しめるおかずは、紹介したメニュー以外にも色々とあるので、ネットやレシピ本を参考に、夏場のレシピの幅を広げてみるのも良いでしょう。