仕事中のつわりが辛い…妊娠初期に仕事をする注意点と悪阻対策

仕事中のつわりが辛い…妊娠初期に仕事をする注意点と悪阻対策

働く女性にとって、妊娠初期のつわりは仕事上のトラブルの原因になりがちです。

自分の担当している仕事は責任を持ってこなしたいですが、つわりが酷く体調不良が続く場合、時には職場に対して理解を求める必要もあります。

そこで今回は、つわり対策と妊娠初期に仕事をする際の注意点についてまとめました。



つわりの種類に応じて、症状を軽減する対処法を学ぼう!

つわりには個人差があり、つわりをほとんど感じないほど軽く済む人もいれば、1%~2%くらいの確率で水分が取れないほどにつわりが重症化して治療が必要になる人もいます。

仕事にできるだけ支障をきたさないために、つわりの種類や対処法について知っておきましょう。

5種類のつわり、それぞれの特徴を紹介!

妊娠初期とは、妊娠0週~15週のことを指しますが、つわりは、だいたい6週頃から始まり、8~11週頃にピークを迎え、12~15週頃に落ち着くと言われています。

妊娠初期のつわりには、大きく分けて5つの種類があります。

つわりの種類 症状
吐きづわり 常にムカムカする、吐き気がある。嘔吐する。
嘔吐が続くこともあり、ひどい場合は食事が困難になることもある。
眠りづわり 一日中眠気が続く。不意に眠気が襲ってくることがある。注意力が散漫になる
食べづわり 常にムカムカする、吐き気がある。嘔吐する。
嘔吐が続くこともあり、ひどい場合は食事が困難になることもある。
吐きづわり 空腹により気持ちが悪くなったり吐き気をもよおしたりする。
常に何か口にしていないと落ち着かない
食べ過ぎて体重が大幅に増えることもある。
よだれづわり 口の中の唾液が増え、気持ち悪くなる。
唾液が気持ち悪いために唾液が呑み込めない場合もある。
においづわり 特定のにおいに敏感になり、そのにおいを嗅ぐと気持ちが悪くなる。
妊娠する前には平気だったにおいがダメになることもある。
炊き立てご飯、焼き魚など火の通ったものはにおいが強くなるため影響が出やすい。

つわり対策を万全にして仕事に集中しよう!

5種類のうちどのつわりが出るか、またどの程度の症状が出るかは、妊婦さんによって様々です。

自分の症状に合わせて適切な対処を行い、つわりの症状を少しでも抑えることで、仕事に集できるようにしましょう。

つわりの種類 基本的な対処法と注意点
吐きづわり
  • 食べられる時に食べやすい物を食べること。
  • 個人差はあるが、ゼリーや冷やしうどん等のどごしのいい食べ物、アイスのような冷たい食べ物、レモンのような酸味のある食べ物などが比較的食べやすい。
  • 嘔吐が続くと脱水症状を引き起こすため、何も食べられなくても水分補給だけは欠かさないようにすること。
眠りづわり
  • 眠気にはできるだけ逆らわず、睡眠をよく取ること。
  • 忙しい場合も、10分、15分仮眠するだけでも少しは眠気が落ち着くので、こまめに横になる機会を持つ。
  • 仕事中は休憩時間に仮眠を取るか、思い切って「仕事の効率を上げるために仮眠を取りたい」と上司に相談してみる。
  • 急に眠気が来る場合もあるので車の運転は避ける
食べづわり
  • 空腹状態を避けるため、1回の食事量を減らし、複数回に分けて食事を取る
  • ちょっとした隙間時間に食べられる小さいおにぎりや飴、バナナなどを用意しておくと便利。
  • 体重の増え過ぎや妊娠糖尿病を避けるため、チョコレートやジュース、揚げ物など高カロリーの食べ物は避けること。
よだれづわり
  • 口の中に溜まる唾液が不快なので、唾液が溜まったらすぐに洗面器や洗面台に出し、うがいをするとスッキリする。
  • いつでも唾液が出せるようにタオルやティッシュを持ち歩いておき、口に当てて吸い取る。
  • ガムやハーブティは唾液の不快感を軽減する効果がある。
においづわり
  • 吐き気の原因となるにおいをできるだけ避ける。
  • マスクやハンカチでにおいを防止するか、苦手なにおいがする家事を家族に代わってもらって乗り切ろう。
  • マスクやハンカチに好きな香りを染み込ませておくのも効果的。

妊娠初期に仕事をする上での注意点とは?

妊娠初期に仕事をする上での注意点とは?

上記に挙げたつわり対策も大切ですが、その他にも気を付けておきたいことがあります。

まず、妊娠をきっかけに、業務内容や産休・復帰のタイミングなど職場に相談すべきことはたくさんあるので、母子手帳をもらった時点で上司には早めに報告した方が無難です。

そして、妊娠初期のデリケートな時期を乗り切るために、以下の点に注意しましょう。

妊婦に優しい労働環境を求めよう!

妊娠初期は、お腹も目立たずまだ実感が湧かない人もいますが、職場の労働環境が悪ければ切迫流産や切迫早産につながる可能性があるデリケートな時期です。

例えば、重い物をたくさん運んだり長時間立ちっぱなしのような仕事は危険なので、負担の軽い業務に変えてもらったり、労働時間を減らしてもらえるよう上司に相談しましょう。

また、身体が冷えると血行が悪くなり胎児に良くないので、冷え対策も重要です。

ひざかけやカイロなどを活用したり、座ったままのデスクワークが多い人は時々身体を動かしたりして、身体を暖める時間を取りましょう

どうしてもつわりが酷い時には、無理をせずに思い切って早退する選択肢もあります。

このような配慮を会社にお願いするのが難しいと感じる人は、医師から「休憩や通勤緩和の指導を受けた事」を通知するための「母性健康管理指導事項連絡カード」を利用するのも一つの方法です。

連絡カードは、厚生労働省のHPから誰でもダウンロードすることができます。

アルコールやタバコを控えよう!

仕事をしていると、どうしても付き合いで飲み会が断れなかったり、仕事のストレスからお酒を飲みたくなったりすることがあります。

しかし、母親が摂取したアルコールは、胎盤を通ってそのまま赤ちゃんに伝わります。

胎児にはアルコールの免疫がなく、処理時間は大人の2倍掛かかるので、アルコールの影響を強く受けた場合、未熟児や障害を持って生まれてくる可能性があります。

こうした危険性を踏まえ、妊娠がわかった時点でアルコールは控えてください。

また、妊娠中のタバコも早産や流産の可能性を高めるので危険です。

タバコの有害物質は胎児へ悪影響をもたらすだけでなく、産まれた後も喘息や脳卒中など身体のすべての臓器に影響を与えると言われています。

最近では分煙化が進んでいるので職場での副流煙についてはそこまで気にする必要はないかもしれませんが、母親自身がタバコを吸う場合は、妊娠がわかった時点で即座に禁煙することをオススメします。

職場の人間関係に気を配ることで、産休や復帰をスムーズにしよう!

つわりの症状が酷いと、急に仕事を早退することもありますが、その場合同僚の誰かが代わりに自分の仕事をしてくれます。

また、いずれ産休に入れば、その間の自分の仕事も同僚のどなたかにお願いすることになります。

このように、妊娠したことをきっかけに周囲の人々に負担を掛けるのはどうしても避けられないので、「体調不良でご迷惑お掛けしています」「仕事を代わってくださってありがとうございます」など、感謝の言葉ははっきり伝えるようにしましょう

そして、つわりおさまった頃には、自分の担当する仕事に加えて、同僚のサポートにも手を上げるなど、無理のない範囲で休んだ分を挽回する姿勢を見せると好印象です。

仕事上でのマタニティライフをスムーズに送るためには、上司や同僚など周囲の人々の協力が欠かせないので、人間関係を良好に保つように努力しましょう。

妊娠をきっかけに会社から不利益を被っていませんか?

妊娠をきっかけに会社から不利益を被っていませんか?

上記のように妊婦に優しい労働環境を整えてられる会社は理想的ですが、一方で妊娠をきっかけに会社から不当な扱いを受ける場合があるのも事実です。

以下のような不利益を被った際に「正当な権利を主張するために役立つ法律」と「相談窓口」について最後にまとめておきます。

妊娠・出産の前後で会社から不当な扱いを受けたケースの例

  • 妊娠をつげると解雇された
  • 契約更新をしてもらえなかった
  • 正社員なのに非正規のような扱いを受けた
  • 降格処分を受けた
  • 不利益な自宅待機を強いられた
  • 減給や賞与等における不利益な算定をされた
  • 昇進
  • 昇格等の不利益な評価を受けた
  • 不利益な人事異動をされた
  • 派遣労働なのに派遣してもらえない  など

妊産婦を守るための法律があります!

上記のような不当な扱いを受けた場合は、労働基準法や男女雇用機会均等法など、妊産婦を守るための法律を活用し、必要な権利をしっかり主張していきましょう。

法律 根拠 内容
男女雇用機会均等法 第9条 母性保護措置(産休や時差通勤等)を受けたことを理由に解雇、その他の不利益取扱いの禁止
第12条 妊娠、出産の際、通院に必要な時間を確保することを保障
第13条 妊産婦が医師から通勤時の負担緩和や休憩等の指導が出された場合、会社は護らなければならない
労働基準法 第65条 出産予定日の6週間前~産後8週間までは産休を取得できる
第66条 妊産婦が希望した場合は、時間外勤務、休日出勤、深夜労働、長時間労働をさせてはいけない

マタハラ(マタニティハラスメント)を受けた際の相談窓口はこちら!

妊娠初期の仕事上のトラブルとしては、妊娠したことを会社に告げたにも関わらず検診のための休みをもらえなかったり、身体に負担の大きい重労働を強いられたりなどの例があります。

会社からこのような不等な扱いを受けた場合は、各都道府県の「労働局雇用環境・均等部(室)」へ相談しましょう。

土日祝日、年末年始を除く平日の8時半~17時15分までは開庁しているので、まずは電話で気軽に相談してみてください。

快適なマタニティライフを送るために、またこれから子どもを欲しいと思っている女性が安心して会社に勤められるようにするためも、声を上げていきましょう。

職場の理解を求めつつ、つわり対策は万全に!

職場の理解を求めつつ、つわり対策は万全に!

妊娠初期のつわりは辛いものですが、対策を万全にすることで負担を軽減できる場合もあります。

自分に与えられた仕事を責任持ってこなすためにも、つわり対策は万全に行いましょう。

また、仕事上でのマタニティライフをスムーズに送るためには、同僚への気遣いが大切です。

そして、万が一妊娠をきっかけに会社から不利益を被った場合は、速やかに相談窓口を訪れ、妊産婦のための権利を主張しましょう。