忙しい朝やお出かけの準備で、「さっと髪がまとまってくれたらいいのに…」と思いませんか?
「明日はダウンスタイルにするぞ!」と寝る前にしっかり乾かしていても、全然髪がまとまらない・・・。
そんな悩みを抱えているみなさんに、そのまとまらない髪には、明確な原因があったんです!
今回は原因だけでなく、簡単な対策などもご紹介していきます。
髪がまとまらないのは“これ”が足りないから!
きちんとトリートメントをしても、櫛で髪をといていても、「なんだか髪がパサパサしてしまってまとまらない・・・」なんてこと、ありますよね。
オイルを使ってまとめてみたりしても、結局その場しのぎになりがちです。
まとまる髪になるには、一体何が必要なのか――それはズバリ「潤い」です。
そんなの知ってるよ!と思うかもしれませんが、実はその潤いを髪に閉じ込めるのがとても大変で、原理を知らないと上手くまとまる髪は育てられません。
まとまる髪がきれいに見えるのはどうして?
そもそも、まとまる髪に憧れる理由は「髪がきれいに見えるから」「スタイリングしやすいから」という人が多いのではないでしょうか。
髪は、水分量が多い状態の方が束になりやすい性質があります。
つまり、髪が乾燥しているとパサパサで散らばっているような印象になるので、ボサボサした感じになってしまうのです。
例えば、お風呂上がりの髪は案外きれいでまとまりもいい感じなのに、髪を乾かした瞬間、きれいに見えなくなってしまったということありますよね。
これはまさに、髪の潤いが抜けすぎてしまっている証拠です。
さらに乾燥すると、静電気も起きやすくなるので、空気中の水分が少ない秋冬シーズンは、特に髪が広がってスタイリングしにくい原因にもなります。
なぜ髪に潤いがなくなってしまうの?
ヘアカラーやパーマの影響
一番よく知られている乾燥・ダメージの原因は、過度なパーマやヘアカラーです。
パーマやカラーリングに使用する薬剤は、髪の潤いを閉じ込める蓋(キューティクル)を強制的に開くことで、内部に色素を入れたり、カールやウェーブの癖をつける作業をしています。
つまり、頻繁にパーマやカラーをしている方、使用する薬剤が強い場合は、髪の水分が奪われやすく、パサつきやまとまりにくさを生じさせています。
紫外線の影響
でも、パーマもカラーもしていないのに傷んでしまうことってありますよね。
その原因は、日々の生活で受けている紫外線のダメージが考えられます。
肌の紫外線対策はしていても、髪の毛の紫外線対策はあまりしていない方が多いのではないでしょうか。
実は紫外線の量や強さは、薄曇りの日でも晴れた日と大きく変わらないので、帽子をかぶったり髪用日焼け止めをせずに外に出てしまうと、髪は紫外線のダメージを受けてしまいます。
髪の毛が紫外線によってダメージを受けると、乾燥したり、強度が低下することがわかっており、水分が外へ出たり、内部で保持できなくなってしまうのです。
また、髪の毛はアミノ酸で構成されているのですが、このアミノ酸が紫外線によって酸化することにより別の物質に変化してしまいます。
この変質によって髪のたんぱく質が損傷し、さらに組織同士の結びつきを弱めてしまうので、結果的に髪の毛が傷んで潤いを逃してしまうのです。
特に夏場は、プールや海など髪が濡れた状態で強い紫外線にさらされることが多くなりますが、この状態はアミノ酸の変質を促してしまうため、どんどんダメージは加速していきます。
乾燥している時期でもないのに髪がパサつく時には、紫外線の強いダメージが関係しているかもしれませんね。
潤い不足のまとまらない髪は、どんな状態になっている?
髪の毛は外側から中心に3つの層でできています。
その一番外側が「キューティクル」と呼ばれており、髪内部の水分や栄養を閉じ込めたり、ツヤを与える役目を持っています。
このキューティクルは、魚のウロコのように重なっていますが、ダメージを受けて徐々に開いてしまうことで、まとまりにくい髪の毛になっているのです。
しかも、キューティクルはとても繊細で、摩擦などにとても弱いという特徴を持っています。
そのため、ブラッシングを無理やりしてしまったり、過度にヘアアイロンを使ったりすると傷んでいってしまいます。
また、一番外側のキューティクルのすぐ下にあるのが「コルテックス」というもので、これは繊維状のタンパク質でできています。
12%~13%も水分を含んでおり、この水分量が髪の毛の健康度を表しています。
外側のキューティクルが傷んでしまうと、その内側にあるコルテックスも傷んでしまい、どんどん髪の毛の水分は失われていってしまうのです。
つまり、キューティクルが痛むことで、潤いの無い髪の毛になっていってしまいますが、残念ながら自然に治るものでもありません。
なぜなら、髪の毛はもともと死滅した細胞なので、傷が治癒することはありえないのです。
そう考えると、毛先が痛みやすいのは長年のダメージの積み重ねによるものだということがよくわかりますね。
実は簡単!正しいヘアケア方法
自然乾燥はNG!ドライヤーで美髪
「熱が髪に悪そうだから、ドライヤーは使わずに自然乾燥させる」そういう方も中にはいらっしゃるかもしれません。
確かに、熱風を当て続けるのは髪にも負担ですが、実は濡れている状態のままにしている方が、髪は痛みやすいのです。
先程、キューティクルは摩擦に弱いとお伝えしましたが、濡れた状態だとより一層摩擦に弱くなっています。
自然乾燥するということは、髪を痛みやすい状態で長い間放って置くことになってしまいますので、早めにドライヤーで乾かすのがベストなのです。
ドライヤーの使い方にはコツがある!
ドライヤーで髪が痛む原因の一つとして「毛先を乾かしすぎている」ということが言えます。
髪を乾かす時に、毛先から乾かしますか?それとも、根本から乾かしますか?
実は、髪のためには根本から乾かす方が良いと言われています。
なぜなら、根本の方が髪の量は多いので、先に毛先を乾かしてから根本を乾かすと、毛先はどんどん乾燥していってしまうからです。
水分の抜けすぎは、髪のまとまりにくさに繋がりますから、要注意です。
また、ドライヤーの風の当て方は上から下がおすすめです。
それは、キューティクルの向きに合わせた風の当て方になるので、キューティクルを保護することにも繋がります。
また、熱をこもらせているとダメージが進みやすいことから、最後に冷風を使って冷ますとより髪に優しいドライヤーのかけ方になりますよ。
髪全体を乾かしきるのではなく、8~9割くらい乾いている状態を心がけ、水分を飛ばしすぎないようにすることも大切です。
まとまり&潤いには洗い方も大事?!
まず、髪を洗う前に行ってほしいことは、ブラッシングをするということです。
ブラッシングは、髪の汚れを事前に落としてくれるほか、絡まった髪をほぐしてくれるで、濡れた髪にかかる摩擦も減ります。
また、シャンプーの泡立ちもよくなるので、必要以上の洗剤を使わなくて済むのもメリットです。
そして、シャンプー前に予洗いをしっかり行い、髪の毛をよく濡らすことが大事です。
熱すぎないお湯でしっかりすすぐことで、汚れの8割が落ちていくそうです。
だいたい2分くらい洗い続けると効果的と言われていますから、しっかり流すことを意識してみましょう。
シャンプーは、適量を手のひらに出したら、軽く手で泡立ててから髪の毛全体につけていきます。
予洗いでしっかり事前に濡らしていれば、泡立ちがとても良くなるため、摩擦の軽減にもつながります。
シャンプーは髪の毛を洗うものと思われがちですが、丁寧に洗いたいのは頭皮だというのがポイントです。
爪を立てずに指の腹を使い、頭皮をしっかりと洗浄しましょう。
頭皮を洗っている間に髪の汚れは落ちていますので、無理にシャンプーをゴシゴシと髪の毛につける必要はありません。
シャンプーが残っていると、毛穴に詰まって頭皮がべたついたり、かぶれてしまう原因になるので、しっかりとすすいで、さっぱりした状態にしておきましょう。
手順が習慣化できれば決して難しくありませんから、ぜひ今日から実践してみてくださいね。
高級なトリートメントよりも日々の気遣い!
ここまで、髪の乾かし方や洗い方という、普段何気なくしているヘアケアについてお伝えしてきました。
確かに、美容院でトリートメントをしてもらったり、家で髪用のパックをしたりというヘアケアの方法もありますが、お金をかける前に一度、普段のヘアケア方法を見直してみてはいかがでしょうか。
きちんと基本ができていれば、プロのヘアケア効果もさらに良くなること間違いなしです。
潤いを保ったまとまりやすい髪を維持できるよう、日々のヘアケアに意識を向けてみてくださいね。