乳歯が抜けて永久歯が生えると、我が子の成長を実感しますよね。
生え変わりの時期は、色々と疑問に思うことがあると思います。
違いや対処法を知っていれば家庭で抜けても慌てることがありませんので、保護者の方が注意したいポイントをご紹介します
乳歯と永久歯の違いは?
子供の頃に生えていた乳歯は、時期が来ると永久歯へと生え変わっていきます。
では、乳歯から永久歯では歯にどんな違いがあるのでしょうか。
乳歯 | 永久歯 | |
---|---|---|
色 | 白色または青白色 | 黄色味を帯びている |
構造 | エナメル質、象牙質が薄い | エナメル質、象牙質は乳歯の2倍の厚さがある |
本数 | 全部で20本 | 全部で32本(親知らずを含む) |
その他 | 永久歯よりひとまわり小さいサイズ | 生えたての永久歯はまだ歯質が弱く、虫歯になりやすい |
生え変わりの時期には、乳歯と永久歯が口の中に両方あります。
よくお母さん達から、「生えてきた永久歯が、乳歯に比べて黄色いから、汚れているのでは?」と質問があります。
乳歯は白く綺麗なので、永久歯の色が余計に目立つんですよね。
歯としての役割は同じですが、乳歯と永久歯には上記の様な違いがあり、黄色味がかった永久歯も決して汚れている訳ではありませんので安心してください。
生え変わりはいつ始まるの?
歯が生え変わるのは知っているけど、それがいつ始まるかよく知らないお母さん達もいるはずです。
「口の中を見たら、乳歯の後ろに永久歯が出てきているのですが、どうしたらいいですか?」という質問も、保護者の方から多く寄せられます。
まずは、歯の生え変わりの時期や仕組みについて理解しておきましょう。
歯は生まれる前から作られている
乳歯は生後3~9か月ほどで生え始めますが、そのもとになる「歯胚」は、お母さんのお腹にいる時から作られています。
永久歯も乳歯と同じ様に歯胚から作られていますが、生えてくるのが早い歯は、実は妊娠3~5ヶ月頃にはもう歯胚が作られているのです。
その歯胚が顎の中でゆっくりと成長していき、乳歯の後に生え変わります。
歯が生え変わる時期
生え変わりが始まるのは6歳頃で、次に生えてくる永久歯たちは、あごの中で生える準備をしています。
だいたい12歳頃まで生え変わりは続きますが、個人差があり、遅い子もいれば早い子もいるので、「うちの子はまだ抜けない」などと焦らなくても大丈夫です。
歯が抜ける仕組み
乳歯の下で永久歯が準備を始めると、そこから乳歯の根を溶かし、それによって乳歯がグラグラし抜けます。
基本的には、グラグラしてきたら自分で抜いて大丈夫です。
ただ、永久歯がきちんと真下に入ってくれれば乳歯の根が溶けるのですが、少しズレると、上手に根が溶けないまま、永久歯が後ろから生えてくることもあります。
そういう時は、自然に抜けるのは難しいので、歯医者で抜いてもらいましょう。
生え変わりの時期に家庭で気をつけることは?
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乳歯が抜ける時には時にトラブルもあり、「グラグラしているけどなかなか抜けない」「抜けたけど歯がまだ生えてこない」などと歯医者に来られる方もいます。
生え変わり時期に家庭で気をつけるポイントを紹介します。
歯が生え変わる時期の歯磨きは特に注意!
最初に伝えましたが、生えたての永久歯は歯質が弱く、虫歯になりやすいです。
この時期は、お子さんだけにブラッシングを任せるのではなく、お母さんの手で仕上げ磨きをして口の中の状態をチェックしてあげましょう。
仕上げ磨きは毎回するのがベストではありますが、難しい時は就寝前のブラッシングで行って下さい。
乳歯がグラついて痛がる場合は歯医者で抜歯を
乳歯がグラグラしていると、痛みが起こり、ご飯を食べるのにも困ってしまう事があります。
そんな時は、歯医者に行って抜歯してもらいましょう。
抜いてしまえば痛みはなくなりますので、血が止まればご飯も快適に美味しく食べられます。
永久歯が生えてきているけど、乳歯が動いてない場合も歯医者へ
永久歯の位置が乳歯の根を上手に溶かせず、乳歯が動かない場合が時々あります。
このままの状態にしておくと、歯磨きが上手に出来ないので、永久歯が汚れて虫歯になりやすくなってしまいます。
こういう時は歯医者に行って、レントゲンを撮って乳歯の根の状態を診てもらい、抜歯をしてもらいましょう。
半年以上永久歯が生えない場合は、歯医者で確認を
通常は問題ないことが多いのですが、中には元々永久歯がないということもあります。
また、上の前歯によくあるのですが、「過剰歯」といって余分な数の永久歯があり、生えてくる邪魔をしていることもあります。
生え変わる時期には1度レントゲンで確認してもらい、乳歯が抜けたのに永久歯が半年以上生えてこない時はかかりつけの歯医者を受診しましょう。
乳歯の虫歯は必ず治療
「乳歯はいずれ抜けるから…」と虫歯を放置しておくと、下に待っている永久歯の歯の質や、生えてくる位置に影響します。
また、虫歯は菌によって起こっているものなので、治療をしないと他の歯にも感染し、虫歯が起こってしまう恐れがあります。
乳歯の虫歯も気づいたら必ず歯医者を受診し、しっかり治療をしましょう。
生え変わり時期には日々口の中をチェック!
生え変わりの時期には、子どもだけではなかなか歯磨きが十分に出来ていないことが多いので、お母さん達が仕上げ磨きをして、口の中をチェックしてあげましょう。
昨日まで動いてなかった歯が動いていたり、永久歯が生えてきていたりと、日々の成長を見られる時期です。
生え変わりの時期は我が子の成長の1つだということを認識し、楽しみながら良いお口の状態を保ちましょう。