結婚式を盛り上げる「ウェディングブーケ」ですが、挙式当日に使うだけではもったいないですよね。
最近では「アフターブーケ」といって、式で利用したブーケを押し花やドライフラワーなどに変えて保存するのが流行っているようです。
今回は、最新のアフターブーケ情報と自分で作るテクニックを紹介します。
ウェディングブーケを半永久的に保存できる、アフターブーケとは!?
夫婦が永遠の愛を誓い合う人生で一度きりの結婚式、その思い出を形として残す方法のひとつに「アフターブーケ」があります。
まず、アフターブーケについて簡単にまとめました。
ウェディングブーケを保存するアフターブーケとは?
アフターブーケとは、挙式や披露宴で使ったウェディングブーケを押し花やドライフラワーなどの形に変え、半永久保存できるようにしたものです。
2018年現在、老舗のアフターブーケ製造業者であれば二十数年前頃からこのサービスを始めていますが、最近は製作技術が向上したことでアフターブーケの種類も増え、人気が高まっています。
アフターブーケの種類を紹介!
古くからあるものは、押し花やドライフラワーです。
業者に依頼した場合、美しく仕上がった押し花を、さらに職人が花びら一枚一枚を丁寧に並べ直し、ブーケを再構築したような形で額に入れて飾れる状態になります。
ドライフラワーは、1つ1つの花を乾燥剤で乾燥させた上、丁寧に乾燥剤を除去し、元のブーケの雰囲気を忠実に再現するように組み立ててもらえます。
比較的新しいアフターブーケとしては、プリザーブドフラワーやアイスフラワー、ドライフラワーをボトルライト型にしたものなどがあります。
生花のままだとブーケはどのくらいもつ?
ブーケに特別な加工はせず、枯れるまでの間は花瓶に活けて飾って置こうと考える人もいるでしょう。
もちろん、生花なら本物にしかない花の香りや質感を楽しむことができますが、残念ながら長期保存することは難しいのが現状です。
栄養素や抗菌剤を活用することで、多少なら花を延命することもできますが、どんなにもっても10日程が限界となっています。
日が経つにつれて花もしおれてしまい、見栄えも悪くなってくるので、綺麗なまま飾っておきたい方にはアフターブーケがおすすめなのです。
アフターブーケなら、いつでも鑑賞することができ、結婚式の素敵な思い出に繰り返し浸ることもできます。
業者に依頼する場合の流れや相場とは!?
アフターブーケの製作を専門業者に依頼する場合は、挙式日が決まり次第、早めに予約した方が良いでしょう。
ウェディングブーケは生花なので、花が新鮮なうちにアフターブーケにしないと仕上がりが悪くなることもあります。
また、各会社のデザイナーが一日に作れるアフターブーケの数には限りがあるので、突然飛び込みで予約しても製作してもらえないのです。
そして、挙式当日は、役目を終えたブーケの花を、枯らさないよう茎の切り口に濡らした綿を巻いた上にアルミホイルで包むなどして専用ケースに入れ、できる限り当日中に専門業者へ郵送します。
事前に電話予約した際に、ブーケ郵送用の箱を用意してくれる会社もあります。
その後、アフターブーケの種類にもよりますが、およそ4ヶ月~半年くらいで完成したアフターブーケが手に入るようです。
アフターブーケは、利用する方法によっても予算が変わってきますが、業者に依頼する場合は、押し花なら3万円から、ドライフラワーだと4万円からが相場となっています。
プリザーブドフラワーやアイスフラワーだともう少し費用は高くなり、5万円程が相場となるようです。
自分で加工をする場合や、利用する業者によって費用は異なるので自分に合ったプランでアフターブーケを作りましょう。
アフターブーケが色あせる心配は!?最新型はボトルライト!
アフターブーケを作る技術も以前より向上してきており、最新のものでは本当に元の雰囲気や色合いを残したまま半永久的にブーケを保存できるようになってきているようです。
最近のアフターブーケの技術とは?
最近のアフターブーケは押し花やドライフラワーだけでなく、元々の色合いをほぼ残せるプリザーブドフラワーやアイスフラワー、インテリアとしても素敵なボトルに入れてライトアップをするボトルライト型も存在します。
押し花やドライフラワーと聞くと、色あせたイメージを思い浮かべる人もいると思いますが、最近のものは実に色鮮やかで元のブーケの雰囲気をしっかり残しているデザイン性の優れたものとなっています。
流行のボトルライト型アフターブーケとは!?
ドライフラワーは素敵ですが、壁に飾っていると徐々にホコリがつもり、汚くなってしまうのが気がかりでした。
そこで、最近人気を博しているのがボトルライト型のアフターブーケです。
これは、ブーケの一部をドライフラワーにしたものをランプのようになった電球付のガラス瓶に入れるものです。
瓶に入っているので、大切な花をホコリから守ることができます。
そのまま置くだけでもお洒落なインテリアになりますし、夜にはライトアップして楽しむこともできる一石二鳥の優れもの、とても華やかなアフターブーケです。
アフターブーケをDIYする際の注意点を押さえよう
アフターブーケの作成は業者にお願いすることもできますが、予算上難しい場合や手作りが好きな人は、思い出作りのために自分でアフターブーケを作ってみてはいかがでしょうか。
例えば、押し花やドライフラワーは、比較的身近な道具を使って作ることができますし、最近流行りのプリザーブドフラワーも専門の薬剤などを揃えれば手作りすることが可能です。
アフターブーケには花の種類によって向き不向きがあります!
アフターブーケ作製にあたって、まず「どんな形で残したいか」をイメージしますが、ブーケに使用する花の種類や形状によって、アフターブーケの形は変わってきます。
それは、花の種類によって加工方法には向き不向きがあるからです。
例えば、チューリップやバラのように凹凸がある花や大きい花は乾燥しにくいため、初心者には難しいです。
また、手作りの押し花は時間が経つと色落ちしてしまうという欠点もあります。
「色あせる過程も楽しむ」くらいの気持ちがないと、押し花はオススメできません。
一方、プリザーブドフラワーであれば、元のブーケの立体感や風合いをそのままに近い状態で残しやすいですが、特殊な薬品を色々用意しなくてはならず、手順も多いので手間取ってしまうことが考えられます。
失敗はできないので練習した方が良いかもしれません。
最終的に、ブーケの花の種類と自分が残したいアフターブーケのイメージを照らし合わせながら最善のアフターブーケを選びましょう。
ブーケを押し花にする方法2選!
押し花の歴史は古く、16世紀ごろヨーロッパで始まったと言われています。
日本では江戸時代に園芸が流行し、「押し葉手帳」を持つ人がたくさんいたようです。
戦後は押し花の技術が向上し、芸術作品として認められるようになりました。
ここでは、昔ながらの押し花の作り方と、電子レンジを使った作り方を紹介します。
昔ながらの押し花の作り方
ブーケが新鮮なうちに押し花にするよう取り掛かる
花、葉、茎をバラバラにし、茎が分厚い場合は薄く削ぐ
新聞紙の上にティッシュを置き、仕上げたい形に花や葉、茎を並べる
3の上にまたティッシュを置き、さらに新聞紙を乗せる
挟んでいるティッシュや花がずれないように気を付けながら重石(本など)を乗せる
翌日、ティッシュは動かさずに新聞紙だけを取り替える
3~4日後、ティッシュの上から花を触ってみて、湿っていなければ完成
完成後は、ピンセットで花をティッシュから丁寧にはずし、密閉できる袋に乾燥剤と一緒に入れ、日の当たらない場所に保管する
電子レンジを使った押し花の作り方
キッチンペーパーより少し大きいサイズに段ボールをカットする
段ボールの上にキッチンペーパーを敷き、隣同士の花が重ならないようして並べる
2の上にまたキッチンペーパーを乗せ、さらにもう1枚段ボールを乗せる
挟んだ花がずれないように気を付けながら、上下の段ボールを押さえて輪ゴムで固定する
600Wの電子レンジで40秒~1分秒加熱する
※小さくて薄い花は焦げてしまう場合もあるので時間を短めにすること
電子レンジから出し、上部の段ボールとキッチンペーパーはがし、常温で乾燥させる
乾燥後はピンセットで花をキッチンペーパーから優しくはがし、密閉できる袋に乾燥剤と一緒に入れ、日の当たらない所に保管する
完成した押し花をさらに加工して楽しもう!
出来上がった押し花は、乾燥剤と共に密閉しておくと長持ちしますが、しまいこんでおくのはもったいないです。
例えば、型紙にボンドを使ってブーケを再構築するように貼りつけ、額に入れて飾るのも用意でしょう。
また、流行のレジンアートでアクセサリーやキーホルダーにするのもオススメです。
レジンアクセサリーの技術は上を見ると切りはありませんが、普段使いのキーホルダー等であれば100均で揃えるレジングッズで簡単に作ることができます。
アクセサリーやキーホルダーの型枠の中に押し花を並べ、レジンを流し込み、ラメや飾りなどを加えて乾燥させます。
マニキュア等で使う専用のUVライトがあれば速く乾きますが、なくても太陽光で乾かすことは可能です。
最後に、マニキュアのトップコートを表面に塗ってレジンが空気に触れないようにすると、黄色化を最小限に押さえることができます。
ブーケを押し花にする時の注意点
押し花の場合、どうしても時間の経過と共に花の色があせてしまいます。
なるべく長い間、花の色を綺麗に保ちたいなら、乾燥材と一緒に押し花を保管するのもオススメです。
額に入れて飾る場合には、額の裏にシリカゲルを貼付け、アルミ箔で封をすることで綺麗な状態で花を長持ちさせることが可能になります。
また、日光による日焼けも花弁が変色する原因になるため、直射日光は避けるなど、飾る場所には注意するようにしましょう。
ブーケをドライフラワーにする方法3選!
古くからあるオーソドックスな花の保存方法といえば、ドライフラワーです。
昔ながらの壁に吊るす方法は簡単ですが、色落ちが激しいという欠点があります。
しかし、最近はドライフラワー用の乾燥剤が簡単に入手できるので、元の花の色合いを比較的残したままドライフラワーにすることができるようになりました。
自然乾燥でドライフラワーにする方法
花束の茎を1本ずつに分ける
茎に輪ゴムや紐をつけ、画びょうで止めたりハンガーに結びつけたりして逆さまの状態にし、日の当たらない場所に吊るす
逆さに吊るしたまま1~2週間ほど放置し、水分が抜ければ完成
少量の水を使ってドライフラワーにする方法
花束が入る大きさの花瓶を用意する
花瓶の中に3~5cmの少量の水を入れ、花束を差し、水が自然に蒸発するのを待つ
水が完全に蒸発すればドライフラワーの完成
※この方法はかすみ草やアジサイなど小さい花がオススメです。
シリカゲル(専用乾燥剤)を使ってドライフラワーにする方法
インターネットで「ドライフラワー用シリカゲル(乾燥剤)」を購入する
1cmほどの厚さに敷き詰めたシリカゲルの上に、花を並べる
1週間ほど放置し、花が乾燥すれば完成
※上記2つの方法よりも発色良く仕上がります
ドライフラワーをボトルライトに加工しよう!
ドライフラワーをそのまま花瓶に飾るのも良いですが、流行りのボトルライトに入れればさらにお洒落なインテリアとして楽しむことができます。
ボトルライトは、イネターネットで手軽に入手可能です。
様々なデザインの物があるので、玄関先やキッチンなど飾りたい場所の雰囲気に合わせて形を選びましょう。
ブーケをドライフラワーにする時の注意点
ドライフラワーは枯れないので、ブーケの雰囲気をそのままに保管できるのが大きなメリットですが、ドライフラワーにも寿命はあります。
保管してある場所や、使ったお花の種類にもよりますが、短い場合は2~3ヶ月で褪色が始まってしまいます。
また、ドライフラワーは乾燥していますが、湿度が高い所に置いておくとカビが生える恐れがあります。
白い部分があったり、ふわふわとしたホコリのようなものが付いていたらカビの可能性が高いので要注意です。
さらに、放置しておくと虫がわいてしまうこともあるので、カビが生えてしまったら処分するのが懸命でしょう。
湿度だけでなく、ホコリもカビの原因となるため、ホコリが積もらないように日頃からお手入れすることも有効です。
ブーケをプリザーブドフラワーにしてみよう!
プリザーブドフラワーとは、専用の液体を使って花の色を一旦抜き、その後着色して乾燥し、保存する方法です。
元の花の柔らかい雰囲気やブーケの立体的な形を残したまま長期的に保存することができます。
ただし、専門の薬剤や花が入る特別な容器等を自分で用意しなければならず、作業手順も多いので、初心者には難易度が高いです。
プリザーブドフラワーの作り方
花束の茎を斜めに切り、30分ほど水につけて花を元気な状態にする
エタノール、グリセリン液、着色用インク(プリンターインクでも可)、乾燥剤を用意する
エタノールを容器に入れ、花を1日漬ける
好きな色のインクで着色用のグリセリン液を作る
着色用のグリセリン液にエタノールで漬けた花の茎を入れ、花の力で着色すしながら1日漬ける
乾燥剤を使用し、花を乾燥させれば完成
プリザーブドフラワーのオススメの飾り方
プリザーブドフラワーは、立体的に仕上がるので、生花のように花瓶に入れて飾ってもよいし、ガラス容器やバスケットなどに入れて飾るのもお洒落です。
他には、リース型の土台を別途購入し、完成したプリザーブドフラワーを取りつけてリース状にして飾る方法もあります。
それぞれ、花の他に季節の小物やリボンなどを加え、より華やかにボリュームのある飾りにするのもオススメです。
色鮮やかな美しさをそのままに、立体的にブーケを保存できるプリザーブドフラワーですが、生花と同じくらいにデリケートな状態になっているため、ぶつけたり、強く触れると花弁が切れたり、落ちてしまう可能性があります。
ホコリが溜まった際も、手で直接掃おうとはせず、チークブラシのように毛先の柔らかいものを使ってお手入れするようにしてください。
また、押し花やドライフラワーと同様に、多湿な環境や直射日光があたる場所での保管はオススメできません。
なるべくなら風通しが良く、光が直接当たらない場所に飾るようにしましょう。
永遠の愛を形に残そう!手作りも楽しいアフターブーケ!
結婚式という人生の一大イベントの思い出を、アフターブーケとして残せたら素敵ですよね。
中には、アフターブーケの存在を知らず、後から後悔した花嫁さんもいるようです。
ブーケの処理にまで予算を割けないという場合は、手作りもオススメです。
アフターブーケを作る過程も含めて楽しい思い出ができることでしょう。