披露宴の演出や余興は、新郎新婦にとってもゲストにとっても印象を残す大事なポイントです。
最近結婚した夫婦のアンケートから、実際に行った演出や面白いアイデアをまとめてみました。
最近の披露宴はどのようなものが流行している?
人生の晴れ舞台である結婚式において、披露宴は、結婚した新郎新婦をゲストにお披露目する大切な催しです。
そのため、特に披露宴の演出にこだわるカップルは多いです。
新郎新婦が主役なのは間違いないですが、招いたゲストに祝福され、楽しい時間を過ごしてもらえるような気配りをすることも重要になります。
近年の披露宴は、どのような演出が新郎・新婦に支持されているのでしょうか。
そんな披露宴事情を調査したので、これから結婚式を挙げる予定があるのなら、ぜひ参考になさってください。
披露宴会場が多様化してオリジナリティーを出しやすくなった!
現在もホテルや結婚式場で披露宴をするのが主流ですが、近年では教会・神社で挙式をした後に、会場をホテルやレストランに移して披露宴を行なうケースが増加しています。
また、一つの会場でそのまま挙式・披露宴を済ませてしまうケースもあります。
会場選びによって披露宴の演出も変わってくるので、まずはそれぞれの会場の特徴について見てみましょう。
ホテルで披露宴を行なう場合
統計データでは、披露宴をする新郎新婦の26.1%はホテルを選んでいます。
広い会場で披露宴を行なうことができ、美容室・衣装室や宿泊施設を備えているので利便性に優れています。
ホテルは立地・交通アクセスが良いため、遠方からのゲスト、土地勘がないゲストに喜ばれるでしょう。
他の会場に比べて天井が高いことが多く、高さを出した演出や天井の装飾に強みがあります。
結婚式場で披露宴を行なう場合
統計データでは、披露宴をする新郎新婦の40.1%が結婚式場で挙式・披露宴をしており、最も多くの新郎新婦に選ばれています。
結婚式を挙げるための専門の会場のため、手厚いサポートを期待できます。
全国各地に結婚式場が多数あり、それぞれ個性や特色も違うため、自分たちのイメージに合う会場を選べるというのも特徴です。
レストランで披露宴を行なう場合
料理にこだわる新郎新婦、費用を抑えたい新郎新婦がレストランでの披露宴を選ぶことが多く、全体の割合の6.5%を占めます。
ホテル・結婚式場では提供できないようなオリジナリティーのある料理をゲストに振舞えます。
ゲストハウスで披露宴を行なう場合
最近の流行はゲストハウスを披露宴の会場に選ぶことで、全体の披露宴の19.3%になる程に大きな割合を占めるようになってきています。
豪華な一軒家を貸し切って、自宅にゲストを招いてパーティーをするような感覚で披露宴をすることができます。
プール・テラスといった設備があれば、演出の幅を広げられ、選択肢も増えるでしょう。
ゲストが飽きずに楽しめるプログラム作りを!
披露宴は新郎新婦が、結婚したことを披露・報告し、来賓をもてなすための催しです。
最初と最後は挨拶を入れることで、雰囲気を締めて、メリハリをつけることも大切になります。
披露宴の時間が2.5~3時間に収まり、それぞれの演出に間が空き過ぎないようにプログラムを組み立てます。
披露宴のプログラム参考例
プログラム内容 | 所要時間 | 内容や演出 |
---|---|---|
ゲストの入場 | 約10分 | 新郎新婦・両家両親がゲストを出迎えることも。 |
新郎新婦の入場 | 約3分 | 新郎新婦が会場に入場する。 |
開宴の言葉 | 約5分 | 司会者による開宴の挨拶と自己紹介。 |
新郎新婦の紹介 | 約7分 | 司会者or本人たちによる新郎新婦の簡単な紹介。 |
主賓の挨拶 | 約10分 | 新郎側・新婦側の主賓1名ずつによる挨拶。 |
乾杯 | 約5分 | 準主賓による簡単なスピーチと乾杯の発声。 |
ケーキカット | 約5分 | 新郎新婦による共同作業として人気の演出。 |
新郎新婦の退場 | 約3分 | お色直しのために新郎新婦は一度退場。 |
歓談 | 約30分 | ゲストの皆さんに食事を楽しんでもらう。主役不在のこの待ち時間には、演出を入れることが多い。 |
新郎新婦の再入場 | 約3分 | お色直しを終えて新郎新婦が再入場。 |
キャンドルサービス | 約15分 | 新郎新婦は各テーブルを回り、キャンドルに点灯する演出。 |
イベント・余興 | 約20分 | ゲストによるスピーチ・歌・演奏など |
花嫁の手紙 | 約5分 | 花嫁から両親に宛てた手紙を読み上げる。 |
花束の贈呈 | 約5分 | 両家両親への花束贈呈。 |
謝辞 | 約5分 | 一般的には新郎や新郎の父親が挨拶をする。 |
新郎新婦の退場 | 約3分 | ゲストの皆さんを見送るために準備する。 |
閉宴の言葉 | - | 司会者が閉宴を告げ、ゲストに退場してもらう。 |
ゲストのお見送り | 約10分 | 新郎新婦はギフトを渡しながらゲストをお見送り。 |
※あくまでも所要時間や内容は参考・目安です。
余興なしでも大丈夫?最近の披露宴はどんな演出をしている?
披露宴で友人に余興を頼むと、その友人は余興が終わるまでプレッシャーで披露宴を楽しめなくなってしまいます。
また、友人たちは良かれと思って行っても、実際は反響が悪かったり、お祝いの場にそぐわなかったという話もあります。
参考例で紹介したものは代表的な演出を並べたもののため、余興・イベントの時間も入れていますが、その30分間を別の演出に差し替えることももちろん可能です。
披露宴のプログラムを仮で立ててみると、意外と演出は多く、友人たちの余興がなくても披露宴が成り立つことが分かってきます。
もし、余興を頼める人がいない、余興なしが良いという場合は、無理に入れなくても大丈夫です。
最近の結婚カップルに人気の披露宴で行なった演出はどんなもの?
これまで実際に披露宴をしてきた新郎新婦にアンケートして得られた集計結果をランキング形式で発表します。
新郎新婦が披露宴で実際に実施した演出は?
1位 | 75.8% | プロフィールビデオ等の映像演出 |
2位 | 75.6% | ファーストバイト(ウェディングケーキを食べさせ合う) |
3位 | 73.2% | 花嫁から両親に宛てた手紙 |
4位 | 69.4% | 会場の装花を持ち帰れるようにする |
5位 | 68.8% | BGMにゲストの好きな楽曲を選定する |
6位 | 64.7% | テーブル毎に記念撮影をする |
7位 | 63.0% | 両親に花束・記念品を贈呈する |
8位 | 60.4% | 入退場で、親族・友人にエスコートしてもらう |
9位 | 58.8% | 両親に花束以外の贈り物をする |
10位 | 55.9% | プロフィールパンフレットを作る |
これもアリ!参考になる演出の素敵なアイデア10選
お酒を使った演出なら「ビアサーブ」や「鏡開き」
ビールサーバーを新郎が背負い、各テーブルを周ってお酌をするという演出です。
楽しい雰囲気が写真にも残り、特に野球ファンの方なら球場をイメージして盛り上がります。
また、和装の場合はファーストバイトの代わりに、鏡開きで共同作業を演出するのも良いでしょう。
日本独特の文化で、おめでたい席にぴったりです。
プチギフトを独特に渡す「オリジナルガチャポン」
子どものころ、誰もが一度は遊んだことのあるガチャポン。
実は、結婚式などでレンタルすることができ、見送り時のプチギフトの手渡し代わりに使われるという方もいらっしゃいます。
大人になったからこそ感じる懐かしさや、何が出てくるか分からないワクワク感があり、老若男女問わず楽しめる演出です。
生年月日が話のタネになる「バースデーニュースペーパー」
新郎新婦の生年月日に、どんな出来事が社会で起こっていたのかを楽しくまとめたオリジナル新聞です。
年配の方には懐かしさを、そして同年代には新鮮さや驚きを感じさせ、話題作りになります。
開宴前やお色直しの待ち時間など、主役不在でゲストをお待たせしてしまう時に活躍すること間違いありません。
特別な1番の方へ「サプライズプレゼント」
ゲストには内緒で条件を決めておき、それを満たした方へ披露宴でサプライズプレゼントを渡すという演出です。
この条件は「~~で1番だった人」というものが分かりやすく、親族や友人を含めて公平に選出できます。
例えば、招待状の返信が1番だった人、受付を1番最初(最後)に行った人、高砂へ一番最初に来た人などがあります。
また、会場の協力が必要にはなりますが、挙式で一番最初に立ち上がった人、一番最初に会場のトイレを使った人など、工夫をした選び方もできそうです。
全員違うから気持ちが伝わる「引き出物の贈り分け」
最近では行う新郎新婦も増えてきましたが、一人ひとり異なる引き出物を選ぶ贈り分けがゲストからも好評です。
相手によって好みや喜ぶポイントは異なりますので、もらって嬉しい引き出物を必ず渡す事が出来ます。
また、ゲストによって贈り分けるという手間がかかるため、自分の事を考えて選んでくれたという想いも伝わります。
感謝の気持ちを込めたサンクスバイト
新郎新婦がウェディングケーキを食べさせ合うファーストバイトは定番ですが、披露宴にサンクスバイトを盛り込む場合も。
新郎新婦から、お世話になった人へ感謝の気持ちを込めてケーキを食べさせてあげましょう。
友人やスペシャルゲストはもちろん、サンクスバイトの相手に両親を選ぶのも人気です。
みんなとじっくり話せるテーブルラウンド
新郎新婦が各テーブルをまわって挨拶をする、テーブルラウンドを取り入れることも多いです。
余興の時間をテーブルラウンドにあてることで、ゲスト一人ずつとじっくり話すことができるので、大切な思い出作りにもなります。
直接感謝の言葉を伝えられるのはもちろん、この時間に各々との記念撮影を楽しむことも可能です。
テーブルカメラは子どもから人気!
インスタントカメラをテーブルごとに1台用意しておき、自由に結婚式の風景を撮影してもらいます。
自由に撮影できて、子どもも飽きずに楽しめるので、小学生以下の子どもなど、小さな子が参加している場合にはピッタリです。
また、スマホやデジカメとは異なった、アナログな仕上がりの写真も人気を集めている理由です。
撮影する時はもちろん、現像した写真を見る時も楽しめるのが魅力でしょう。
男性も楽しめるブロッコリートス
新郎から未婚の男性へブロッコリーを贈る、「男性版ブーケトス」であるブロッコリートス。
ブーケトスのみだと、女性しか参加できませんが、ブロッコリートスも加えることで楽しめる男性ゲストも増えます。
基本的には、ブーケトスの前に行われることが多いようです。
ゲストとも交流できる果実酒づくり
新婦新郎が、大き目の空の瓶を持ってまわり、中にはゲストからフルーツを入れてもらいます。
全員からフルーツを入れてもらったら、最後には新郎新婦が一緒にお酒を瓶へ注ぎ、果実酒の完成です。
開封するのは数ヶ月後ですが、開封する時に再び結婚式のことを思い出して、幸せな気分に浸れると、人気のテーブルラウンドの演出となっています。
披露宴の料理でもゲストに楽しさを演出できる!
披露宴でゲストに楽しんでもらうために、大切な料理でさらに演出の幅を広げることができます。
新郎新婦が披露宴で実際に実施した料理の演出は?
1位 | 61.4% | ケーキ入刀の後で取り分けできるよう生ケーキにする |
2位 | 33.5% | 洋食をお箸で食べられるように配慮する |
3位 | 23.6% | ゲストに合わせてメニューを変える |
4位 | 21.5% | デザートビュッフェ |
5位 | 19.1% | 新郎新婦のエピソードにちなんだオリジナルケーキを作る |
6位 | 15.2% | シェフがゲストに料理を説明する機会を設ける |
7位 | 14.5% | シェフと相談してオリジナルメニューを作ってもらう |
8位 | 14.1% | 地元特産の食材を料理に使ってもらう |
9位 | 7.7% | 新郎新婦オリジナルのドリンクメニューを作る |
10位 | 7.1% | 新郎新婦がデザート・料理を取り分けてゲストに配る |
料理がより一層楽しみになる演出アイデア5選
メニューを工夫して想像力を掻き立てる
普通のメニューは、料理の内容が書いてあり、どの様なものが出てくるのか見ただけでイメージしやすくなっています。
これをあえて見せない様にしてメニュー表を作ることで、ゲストに「どんな料理が出てくるんだろう」とワクワクとした期待をもたらし、楽しんでもらう演出です。
例えば、料理名をストーリー仕立てにしたり、食材だけを記載しておくなどすれば、料理が出てくるまでのお楽しみ感があります。
シェフのパフォーマンスで特別感を
会場のシェフにご協力いただき、ライブパフォーマンスを入れると、ただ運ばれてくる料理にも華やかさと楽しさがプラスされます。
一番有名なのはフランベ(アルコールに火をつけ、炎上させる調理法)ですが、他にもテーブルを周ってその場で切り分けてもらったり、運ばれた料理にスープをかけると色が変化するなどが行えます。
余興なしの披露宴でも、料理でパフォーマンスが行われることで、目や耳で楽しむ演出が行えます。
ただし、衛生面の問題もありますので、どこまでできるかはプランナーやシェフと相談しましょう。
見つけられる?隠れた形を一皿に
ディズニーランドなどで有名な「隠れミッキー」ですが、これを結婚式の料理にも応用させ、どれか一皿に新郎新婦にちなんだ何かを紛れ込ませてはいかがでしょうか。
野菜やソース、粉糖などで形を入れれば、笑顔になる一品が完成します。
複雑な形はできないかもしれませんが、ハートや星、動物などであれば対応してもらえることも多いようです。
ケーキの仕上げは新郎新婦&ゲストで
ウェディングケーキは、パティシエが作ったものを出されるという固定概念がありますが、それを覆すのがこの演出です。
ケーキは土台やシンプルな飾りだけをお願いし、フルーツを乗せたりデコレーションをするのは、ゲストが協力して行うと楽しめます。
特に、小さい子供や女性の方に好評な様で、見栄えよりもその場の盛り上がりを重視したいという新郎新婦に人気があります。
心をこめて手間をかける「専用ナプキン」
披露宴では食事が振舞われるため、必ずナプキンが用意されます。
これにゲスト一人ひとりの名前を刺繍し、その方専用のナプキンを作るという演出です。
刺繍は名前のほかにも、メッセージやその方のキャッチコピーを入れるなど、アイデア次第でオリジナリティが溢れます。
また、刺繍を入れる場合はナプキンを購入することになりますので、ゲストのお土産としてお持ち帰りいただくことも可能です。
演出は思い立ったらプランナーさんに相談してみて!
これだけたくさんの演出があれば、余興がなしだったとしても、様々な場面でゲストを喜ばせることができるでしょう。
人生の晴れ舞台で後悔することがないよう、幅広い演出の選択肢を持っておくと、計画を立てやすくなります。
自分たちでゼロベースから全てオリジナルで考えるのも良いのですが、結婚式で考えるべきことは披露宴のことだけではないので、披露宴の理想やテーマを基に、「こんな演出をしたい!」というオリジナルの希望を組み込むようにすると考えやすいと思います。
また、出来ないだろうと検討段階で諦めるのではなく、やってみたい事があればまずはプランナーさんに相談をしてみましょう。
ぜひ、一緒に一度の披露宴は、みんなが楽しめる演出を取り入れてみてくださいね。