婚姻届けを出したら、名前、住所、本籍地などが変わりますよね。
すると、様々な登録情報を変更しなければならないので、必要な手続きがたくさん出てきます。
ここでは、結婚後に必要な手続きを分かりやすく一覧でまとめました。
あれも、これもと思っているとついつい抜け漏れが出てしまうので、1つずつ確認しながら変更手続きを行っていきましょう。
市区町村の役所で行う手続きは?
市区町村の役所に届け出が必要となる手続きの一覧です。
届け出を忘れてしまうと大変なことになりますので、必ず確認しましょう。
引越したら「転入・転出」「転居」の届け出を!
夫婦の新居を構えたり、どちらかの住居に引越す場合には、役所に届け出をしましょう。
同じ市区町村内で引越す場合
引越し先が今までと同じ市区町村内のときは、「転居届」を出しましょう。
異なる都道府県・市区町村内へ引越す場合
まずは、今まで住んでいた場所で「転出届」を出して、転出証明書をもらいましょう。
転居・転出手続きの期限 | 届け出先 | 持ち物 |
---|---|---|
引越す前~引越した日から2週間以内 | 今まで住んでいた市区町村の役所 | 身分証明書、印鑑、国民健康保険の保険証(加入者のみ)、マイナンバーカード・住基カード(交付者のみ) |
転出証明書をもらったら、今度は新しい住所地で「転入届」を出します。
転入手続きの期限 | 届け出先 | 持ち物 |
---|---|---|
引越した日から2週間以内 | これから住む市区町村の役所 | 転出証明書、身分証明書、印鑑、国民健康保険の保険証(加入者のみ)、マイナンバーカード・住基カード(交付者のみ) |
実印を持っている人は「印鑑登録」の手続きを忘れずに!
在住の市区町村に登録をすることで、効力を発揮する実印。
大きな買い物や保険金の受取、公的証書の作成など大切な場面で使う印鑑ですので、登録をしている方は忘れずに手続きを行いましょう。
女性の場合、旧姓の印鑑で登録をしている方がほとんどだと思いますが、結婚して苗字が変わった場合、旧姓の実印は使用できなくなります。
新しい苗字(または下の名前)で実印を作り直してから、登録の手続きをしましょう。
新居へ引越す予定がある場合は、先に実印を作っておき、転居届または転入届と一緒に実印登録ができると、1度でまとめて手続きができます。
まずは、今までの実印の登録を廃止
今までと違う市区町村へ引越す場合、転出届の提出をもって、実印の印鑑登録が廃止されることがほとんどです。
また、苗字で作った実印を登録している方で苗字が変更された場合には、住所は同じでも、登録している実印が自動的に失効となります。
そのため、転出する方、引越しはしないが苗字が変わる方は、印鑑登録の廃止手続きは必要ありません。
ただし、引越し先が同じ市区町村で苗字が変わらない方は、転居届を出しても印鑑登録はそのままとなりますので、実印を変更する場合は今までの実印の廃止手続きを行いましょう。
登録廃止の届け出先 | 持ち物 |
---|---|
印鑑登録をしている市区町村の役所 | 印鑑登録証、身分証明書 |
新しい実印の印鑑登録
今まで登録していた実印の印鑑登録が廃止・失効となったら、新しく作り直した実印で印鑑登録を行いましょう。
身分証明書を持参して手続きをすれば、ほとんどの自治体が当日中に印鑑登録を完了し、その場で印鑑登録カードを発行してくれます。
登録廃止の届け出先 | 持ち物 |
---|---|
これから住む市区町村の役所 | 登録したい実印、身分証明書 |
警察署で行う手続きは?
警察署で行う手続きは「運転免許証の変更」だけだと思っている方も多いもの。
でも実は、それ以外にも手続きが必要となることがあります。
運転免許証を持っている人は、記載事項の変更が必須
車の運転に必要なだけでなく、身分証明書としても使用できる運転免許証。
結婚をして「氏名」「現住所」「本籍地」のどれか1つでも変更した場合には、記載事項変更手続きを行いましょう。
入籍・引越しをしたら、なるべく早めに変更することをおすすめします。
手続きの期限 | 届け出先 | 持ち物 |
---|---|---|
特になし | これから住む市区町村の管轄警察署(運転免許試験場でも可) | 運転免許証、住民票の写し(本籍地を変更した場合は、本籍地を記載すること) |
普通車を持っている人が引越しをしたら、車庫証明を取得!
車庫証明とは、自動車の保管場所を証明するものです。
バイクや軽自動車には必要ありませんが、普通車(白いナンバープレート)を所有している場合は必ず必要になります。
引越しをして駐車場が変わったら、車庫証明の変更登録手続きをしましょう。
手続きの期限 | 届け出先 | 持ち物 |
---|---|---|
車庫が変わった日から15日以内 | 車の保管場所の管轄警察署 | 自動車保管場所証明申請書、保管場所標章交付申請書、保管場所使用承諾証明書(賃貸)or保管場所使用権原疎明書面(所有地)、保管場所の所在図・配置図、住民票の写し、認印 |
これは引越し先の地域によって異なりますので、事前に調べておきましょう。
引越し当日に道路使用許可の要・不要を確認!
引越しの荷上げ・荷下ろしなどの作業をする際、トラックや自家用車を道路に停めて作業を行います。
広い道路であれば問題ないことがほとんどですが、狭い道・商店街などに停める場合や作業に長時間かかる場合には、道路使用許可を取る必要があります。
引越し業者で取得してもらえる場合もありますし、自分で取得しなければならない事もあるので、引越し前には業者に確認をしておきましょう。
手続きの期限 | 届け出先 | 持ち物 |
---|---|---|
特になし | 車の駐車位置の管轄警察署 | 申請書、周辺見取り図 |
保険や年金に関する手続きは?
結婚したら健康保険、生命保険、国民・厚生年金についても、氏名や住所の変更の手続きが必要になります。
市区町村に申請する場合と企業に申請する場合がありますので、間違えのないように気を付けましょう。
国保・国民年金は市区町村の役所へ
結婚後、国民健康保険と国民年金に加入する場合、または加入を続ける場合には、市区町村の役所が窓口となりますので、手続きに行きましょう。
婚姻届けの提出時や、転居届を提出した際、役所から声をかけてもらえることもあります。
また、引越しをして転出・転入届を出す場合、国保と国民年金に加入している方は自動的に変更手続きが併行して行われます。
ただし、結婚を機に退職して配偶者の扶養に入る場合は、氏名や住所の変更手続きとは別に、扶養者(移動)届の提出が必要になります。
役所の担当者に相談し、自分たちに必要な手続きを行ってください。
手続きの期限 | 届け出先 | 持ち物 |
---|---|---|
変更後、できるだけ早めに | これから住む市区町村の役所 | 国民健康保険証、年金手帳、認印 |
引越す場合は、転居・転出届と同時に今まで住んでいた市区町村の役所で、先に手続きをします。
組合や会社の健康保険・厚生年金は勤め先で手続きを
勤務先で保険や厚生年金に加入している場合、氏名や住所の変更、扶養家族の申請は、各企業の担当部署を窓口として行われます。
会社に結婚届を提出することで自動的に手続きをしてくれる場合もありますし、改めて申請の必要な事もあります。
入籍する前に、上司または総務課などに確認しておくと安心です。
生命保険・車の保険は、各保険会社へ連絡を
保険の中でも任意加入となっている生命保険や損害保険、車の任意保険は、結婚したからといって内容が変更されるものではありません。
自分で各保険会社へ連絡をし、住所や名前の変更を行います。
また、結婚したことで家族割引の対象となったり、運転者限定特約などが付けられることがあります。
生命保険や車の保険の変更手続きを行う際は、保険の内容も併せて見直すと便利です。
その他の大切な手続き一覧
役所や警察署への届け出が必要な手続きの他にも、結婚したら変更が必要なものがたくさんあります。
特に、新居への引越しをする場合には、より手続きが多くなりますので、1つずつ確認をして届け出を行いましょう。
引越したら郵便物の転送届を出そう
新居へ引越し、住所が変わってしまうと、今まで送られてきた郵便物が届かなくなってしまいます。
そこで、郵便局へ郵便物の転送届を出しておくと、旧住所宛に送られてきた手紙を1年間新居へ転送してもらうことができます。
重要な郵便物は早めに変更しておいた方が良いですが、DMや個人的な手紙は転送しておくと便利です。
手続きの期限 | 届け出先 | 持ち物 |
---|---|---|
特になし(転送開始に3日ほどかかる) | 郵便局の窓口orインターネット「e転居」(携帯電話・スマートフォンが必要) | 国民健康保険証、年金手帳、認印 |
海外挙式・海外ハネムーンはパスポートの変更を忘れずに!
今流行りの海外での挙式や、新婚旅行で海外に行く場合は、入籍後の内容でパスポートを作らなければなりません。
パスポートを持っていない、あるいは期限切れの場合には、新規発給または切替発給となるので、手続き内容は普通の申請と変わりません。
ただし、パスポートの有効期限が残っている場合には、訂正申請を行った方が手数料が安く済みます。
※訂正申請では、氏名や本籍地の変更はできますが、サインの変更はできません。サインも一緒に変更したい場合は、新規発給の手続きとなります。
下記では、訂正申請に関わる案内をご紹介します。
手続きの期限 | 届け出先 | 持ち物 |
---|---|---|
出発日の1か月以上前 | 住所地の都道府県にある旅券発券窓口 | 期限の残っているパスポート、戸籍謄本、住民票の写し |
氏名・住所が変わったら自動車の登録も変更を
自動車を持っている方で、氏名や住所が変更になった場合、車検証の内容も変更しなければなりません。
これが変更されていないと、自動車保険が使えない、取締りで時間が取られるなどトラブルが起こる場合があります。
結婚して名前や住所が変わったら、自動車の登録情報も変更手続きに行きましょう。
手続きの期限 | 届け出先 | 持ち物 |
---|---|---|
変更後、できるだけ早めに | 住所地の所轄陸運局 | 運転免許証、車検証、住民票(住所変更の場合)、戸籍謄本or抄本(氏名変更の場合)、自動車保管場所証明書、認印 |
銀行口座の変更も早めにやっておくと吉!
自分の持っている銀行の口座も、氏名や住所が変更になったら届け出が必要です。
そのままの状態でも使用はできますが、新しい住まいに重要なお知らせが届かなくなったり、新姓で口座を使いたい時に不便になりますので、早めに手続きをしておくのがオススメです。
また、名前が変わった時は銀行印も新姓で新しく作り、登録し直しておいた方が便利です。
手続きの期限 | 届け出先 | 持ち物 |
---|---|---|
変更後、できるだけ早めに | 口座を持っている銀行の窓口 | 通帳、キャッシュカード、住民票or変更後の身分証明書、今までの銀行印、新しい銀行印 |
新しい銀行印はどこで作る?
Inkans.com
ネット通販でありながら、高品質の印材を多数取り揃えています。
良心的な価格も特徴で、銀行印は1本1,380円から作ることができ、実印や認印とのセットもお得です。
作った印鑑は10年間の無料保証がついています。
スーパーハンコ
印材や種類が厳選されているため、「種類が多いと悩んでしまう!」という方に人気があります。
1,050円から銀行印が作れて、しかも即日発送にも対応しているので、急遽銀行印が必要になった場合でも安心です。
生活に大切な変更手続きも忘れずに
携帯電話、クレジットカード、各種ライフラインなど、結婚・引越しによって変更手続きの必要なものはまだまだ沢山あります。
重要な届け出とは違い、入籍や引越し後すぐにという制限はありませんが、生活に密着したものは早めに変更手続きをしておくと安心です。
少し生活が落ち着いてきたら、変更の必要なものを確認しておきましょう。
落ち着いたら氏名・住所を変更したい手続き一覧
- クレジットカード
- 固定電話、携帯電話、タブレットなどの通信機器
- インターネット契約
- ケーブルテレビ・WOWOWなどの有料テレビ
- 電気、ガス、水道などのライフライン(引越す場合)
- 新聞、雑誌、化粧品などの定期購入
- 会員カード、ポイントカード