「ゼクシィ結婚トレンド調査(2017年度)」によると、新郎新婦の生い立ち紹介などを映像で演出する披露宴(パーティ)は、約8割に上っています。
今回は、こうした結婚式用ムービーについて、自作した場合と業者に委託した場合とを比較し、それらを選ぶ際のポイントや注意点を紹介します。
結婚式用ムービー、自作と業者委託を徹底比較!
同「結婚トレンド調査」によると、今どきの新婚カップルは、挙式や披露宴の演出において以下の点を重視しています。
- アットホームな雰囲気にすること
- 自分らしさを表現できること
- 列席者に自分たちの気持ちを伝えること
特に、「自分らしさを表現する」に当たって自由な演出でスライドに映し出せるプロフィールムービーは最適と言えます。
また、最近は出席者一人ひとりへのメッセージをエンドロールのように流す演出も、「自分たちの感謝の気持ちを丁寧に伝えることができる」ので人気です。
ウェディングムービー、自作と業者を徹底比較!
気になる項目 | 自作する場合 | 業者に委託する場合 |
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1本の費用 |
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合計費用(オープニング、プロフィール、エンドロール) | 0円~1万円前後 | 約7万~20万円 |
必要なもの |
| データ(写真、動画)のみ |
作業所要時間 |
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演出内容 (メリット) |
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演出内容 (デメリット) |
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【自作VS業者】譲れない点に注目して決めよう!
結婚式は、ウェディングドレスや食事、装飾から引き出物まで多額の費用がかかります。
そのため、「少しでも出費を抑えたい」というカップルにとっては、ムービーは自作するのがオススメです。
自作ムービーであれば、写真や動画の使い方、音楽の切り替えなど演出の詳細までこだわることができるので、自分たちの好みにぴったりの内容を追求することもできます。
しかし、パソコンが苦手な人がムービーを自作しようとすると膨大な時間が掛かってしまうので、その点も考慮しましょう。
一方、仕事が忙しく作業時間が取れず、特にオリジナリティにこだわらないので「クオリティと労力をお金で買いたい」というカップルには、業者がオススメです。
それぞれのカップルの実情に応じて自作するか業者に委託するかを決めましょう。
間をとってプロフィールムービーだけは自作し、残りのオープニングムービーとエンドロールムービーのみ業者に頼むというパターンも節約になって良いですね。
ムービーを依頼する業者を選ぶコツと注意点
では、ムービーを業者に依頼すると決まった場合、どのような点に注意して業者を選べば良いでしょうか。
作成に掛かる費用や必要なデータなど具体的な項目に着目しながら考えていきましょう。
また、第三の選択として、業者といっても式場を通して作成依頼する場合についても触れておきます。
ムービー作成に掛かる費用で決める!
一般的なプロフィールムービーに掛かる費用は、およそ3万円です。
特にこだわりがなく、シンプルな演出でもかまわないのなら、2万円台からでも注文することはできます。
しかし、業者によっては写真の追加や変更費用、市販楽曲の利用料などにオプション費用がかかる場合があるので注意が必要です。
各業者のホームページで、実際の完成イメージ動画を見ることができるので、費用と照らし合わせながら確認してみましょう。
多くの業者では、ホームページから申し込みが行えるので、作成したいテンプレートが決まったらそのまま簡単に依頼できます。
また、上記のようなインターネット申し込みとは異なり、作成を依頼した店舗に赴き「2時間」という決められた時間の中でスタッフと相談しながら作ることができるサービスもあります。
このプランであれば、演出方法の変更や写真の差し替えなどの細かい修正をその場で掛けられるので便利です。
ただし、編集時間の2時間をオーバーすれば追加料金が掛かることもあるので注意しましょう。
ムービー完成までの時間で決める!
ムービーが完成するまでには、早くても2週間、業者によっては1ヶ月かかるところがほとんどです。
プロフィールムービーの場合、幼少期の写真を遠方の実家に取りに帰らなくてはならない場合もあるので、写真収集に最長1ヶ月、業者に依頼してから完成までを長めに1ヶ月に想定すると、完成までには余裕を持って2ヶ月はみておくと良いでしょう。
どうしても時間がなくなった場合は、追加料金を払えば1週間以内に作成できる業者もあるので有効活用しましょう。
映像のクオリティ、オプションで決めよう!
ネットから業者を選ぶ際には、必ず「サンプル映像」を見るようにしましょう。
業者によっては、オプションとして映像のズームや削除、写真の差し替え、音楽の変更など様々な演出に応えてくれる場合もあります。
より自分好みの映像を作成するためには、サンプル映像と共に追加オプションとその料金にも注意しましょう。
式場にムービー作成を依頼するパターンもある
ここまでは自らインターネットでムービー作成業者を探して選ぶ方法をご紹介しましたが、式場によっては、プロフィールムービーや生い立ちムービーを式場から専門業者に依頼できるところもあります。
その場合、いくつかの出来上がりのパターンから好みに近いものを選び、写真や文言をスタッフに言われるままに揃えるだけなので、ムービーを最も手軽に作成することができます。
あちこちの業者を比較検討する必要がないので、インターネットでムービーを依頼している時間が取れない、業者選びに時間をかけたくないという人にはオススメです。
ただし、式場が仲介に入るため、自分で業者を探すより少し割高になるという点は注意しておきましょう。
ウェディングムービーを自作する際のコツと注意点を紹介!
では最後に、ウェディングムービーを自作する場合のコツと注意点についてまとめておきます。
動画編集ソフトを使ったことがある人であれば自作するのはそう難しくありませんが、初心者の場合は編集ソフトの習得に余分に時間が掛かってしまうので注意が必要です。
結婚式の前は、仕事とその他の準備の両立で大変忙しくなるので、編集には早めに取り掛かるのはもちろんですが、以下のような基礎知識を学び、時間短縮につなげましょう。
どうしても自作が難しい場合は、親しい友人に作成を依頼するのも一つの方法です。
できるだけ扱った事のあるソフトを使おう!
ウェディングムービーを自作するためには、パソコンと映像編集ソフトが必須です。
最近ではスマホで動画を作れるアプリもありますが、式場のスクリーンに映すとサイズが足らず画質が悪くなったり、DVD-Rに焼いて提出ができない可能性があるので、パソコンを使った方が安心です。
例えば、Macであれば「iMovie」、Windowsであれば「ムービーメーカー」という動画編集ソフトが最初から備わっているので、それを使えばすぐに映像編集に取り掛かることができます。
ただし、上記のような一から映像を作り上げていくタイプの動画ソフトで作る場合、大学のゼミや仕事現場などで、一度は自分で使った事のある編集ソフトを利用することをオススメします。
挙式と披露宴の準備は、しなければならないことが他にもたくさんあるので、ソフトの使い方を一から学んでいては時間が掛かりすぎるからです。
他には、「Filmora」などのインターネットから無料でダウンロードできる動画編集ソフトもあります。
「Filmora」であれば、ウェディングコレクションという結婚式ムービー用の決まった型(テンプレート)があるので、初心者でも比較的簡単に作ることができます。
古い写真はスキャンして取り込もう!
生い立ちムービーを作る場合、新郎新婦の産まれた頃や幼少期の写真を使うことがよくありますが、古い写真を使用する際はスキャンでパソコンに取り込むようにしましょう。
古い写真をカメラで写して取り込むこともできますが、どうしても光が反射したり、画質が落ちたりすることは避けられません。
スライドショーは小さな写真が大きく映し出されるため、少しでも画質を良くすることは大切です。
専用のスキャナーをわざわざ購入なくても、プリンターにスキャン機能がついているタイプも多いので、それを利用すると良いでしょう。
また、スキャナー付きのプリンターを持っていない場合は、有料にはなりますが、コンビニのコピー機でスキャンすることもできます。
ムービーの長さや適切な写真の枚数は?
ウェディングムービーは、部屋を暗くしてスライドショーのように映し出す場合が多いので、招待客の目が疲れないよう3~5分程度におさめる無難です。
例えば、5分のプロフィールムービーを作った場合、1枚の写真を映し出す時間を10秒に設定すると約30枚、新郎新婦ごとなら15枚ずつの写真が使えるということになります。
もちろん、動画が入る場合はもっと枚数は少なくなります。
例えば、以下のような構成になります。
プロフィールムービー例(合計29枚)
場面 | 写真の枚数 |
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タイトル | 1枚 |
新郎生い立ち~これまで | 10枚 |
新婦生い立ち~これまで | 10枚 |
出会ったきっかけ | 2枚 |
人が出会ってから結婚までの様子 | 5枚 |
感謝の気持ち、今後の抱負など | 1枚 |
写真だけでは伝わらない!
新郎の知り合いは新婦のプロフィール、逆に新婦の関係者は新郎のプロフィールには詳しくありません。
そのため、お互いの生い立ちなど過去の写真だけを流しても、誰が誰だかわからなくなる可能性があります。
招待客が誰でも楽しめる様に、ムービーを作成する際には、写真の上に文字でコメントや説明を入れるようにしましょう。
NG写真もあります!
また、自身の生い立ちを振り返った時、若気の至りではめをはずしているような写真が出てくるかもしれませんが、それは使ってはいけません。
披露宴には、新郎新婦のご両親はもちろん、同僚や友人など幅広い関係、年齢層の招待客が出席しているので、相手にショックを与えるような内容は控えるものです。
友人のみが出席する二次会のような場では、ウケ狙いで使うこともあるかもしれませんが、披露宴にはお互いの好感度を下げるような写真は使わないようにしましょう。
費用とこだわり・労力を天秤にかけて最終決定を!
ウェディングムービーは、二人の門出を華やかに演出してくれる必須アイテムです。
「結婚式のテーマとムービーとに統一感を出したい」「やりたい演出や使いたい音楽がある」といった、演出の細部にまでこだわりたいカップルの場合は、自作ムービーがオススメです。
逆に、特に演出にこだわりがなく多忙なカップルの場合は、ウェディングムービーは業者委託がオススメです。
ムービー作成に掛かる「費用と労力」そしてと自分たちの「こだわりたいところ」を比較し、どちらを選ぶのか、慎重に決めましょう。