最近、身近な人とスキンシップをとっていますか?
実はスキンシップをたくさん取ると、いいことがいっぱい!
「積極的に触れ合うのはちょっとニガテ…」そんな人こそ、スキンシップのメリットを知って、今日からできることを始めてみませんか。
知っていますか?スキンシップの偉大な効果!
スマホ・タブレット時代…スキンシップ不足な現代人
仲の良い夫婦や親子に円満の秘訣を聞くと、大概スキンシップを積極的にとっています。
しかしながら、指先で触れるのは肌よりもスマホ画面が多い現代社会、私たちは確実にスキンシップ不足に陥っています。
ハグやキスが日常的なにコミュニケーションツールである欧米人に比べ、私たち日本人はそもそもスキンシップが下手だと言われています。
それに加え、ライフスタイルの多様化に合わせて家具家電やサービスなどが発達し生活が便利になったことで、家族が別々のスペースやライフサイクルで生活することも増え、親子も夫婦もスキンシップのハードルが上がってしまっている家庭が増えているのです。
スキンシップ、実はメリットが盛りだくさん!
スキンシップは人間関係において、する方もされる方も、実はとっても沢山のメリットがあります。
ここ数十年の研究で、スキンシップによって愛情ホルモン、幸せホルモンと呼ばれる「オキシトシン」の分泌量がアップすることがわかってきました。
オキシトシンはもともと、お母さんが赤ちゃんにおっぱいをあげる時に母乳を出すために分泌されるホルモンとして知られていました。
しかしながら、授乳中のお母さんの多くが幸福感を感じていることから、オキシトシンが脳に作用し幸せや癒しを与えてくれることが判明したのです。
この他にも、オキシトシンが心拍数や体温を上げることが分かっています。
これにより、血流促進による美肌・アンチエイジングにも効果、免疫力アップ、癒し効果によるストレス緩和などの良い作用が働きます。
これらは授乳中のお母さんたちだけでなく、家族や恋人、友人と触れ合うことで同じ効果を得ることができるのです。
オキシトシンは、まさに「無敵の自己治癒力」なのです。
また、スキンシップは同時に、される側にもメリットをもたらします。
例えば子育てにおけるスキンシップでは、子供に触れる時、親の側にも安らぎとストレス解消の効果がありますが、子供もまた情緒の安定や記憶力が良くなるなどの学習効果、ストレス耐性を高めるなどの影響を受けるのです。
そのほか看護ケアの現場においても、タッチングが痛みを和らげたり不安を和らげたりする効果があると同時に、触れる側にも癒しの効果があることが知られています。
スキンシップも関係性次第ではストレスに…?!
イギリスのオックスフォードで、フィンランド、フランス、イタリア、ロシア、イギリスの被験者を対象に、どの位の関係性であればどの程度のスキンシップが許されるのかを調査した研究が発表されました。
パートナーであれば触られても大丈夫な場所が多くても、親密度が低くなるにつれ、触ってはいけない部分が増えていくのです。
許されるスキンシップの許容範囲が、スキンシップを取る相手との関係性によって異なることがわかる、非常に興味深い調査結果です。
親密度と触れられる箇所の関係
- 白、黄色:触れられても良い
- 赤:触れられたくない
- 黒:絶対に触れられたくない
つまり、普段スキンシップをとっていない間柄で突然ハグなどのスキンシップを増やそうとしても、メリットどころかお互いストレスになってしまう可能性が高いのです。
最近ホットなワード「セクハラ」も、その行為を不快と感じ、セクハラと思うかどうかは、もしかしたら相手との関係性が大いに関わっているのかもしれません。
ニガテな人も大丈夫!始めやすいスキンシップの取り方
スキンシップは、肌の触れ合いだけじゃない!
「スキンシップ」という言葉は、1953年に開催されたWHO のセミナーでアメリカ人女性が話した言葉を、児童心理学者の平井信義氏が持ち帰り、その後日本でも全国的に使われるようになった比較的新しい概念です。
英語ではPhysical intimacy (フィジカルインティマシー)、もしくはPhysical contact(フィジカルコンタクト)と表現されます。
スキンシップというとダイレクトな肌と肌の触れ合いを想像しがちですが、案ずることなかれ、肌と肌の触れ合いだけがスキンシップではありません。
心の繋がりやアイコンタクトもまた、スキンシップに分類されるのです。
まずは相手に自分のことを知ってもらおう
ニガテなスキンシップをさり気なく避けたり、嫌々したりするのは実は相手にはよくわかるもの。
そんな時、相手は「自分のことが嫌いなのかな…」と感じてしまうことが多いようです。
まずは相手に、「アナタのことは大好きだけれど、実は自分はスキンシップがニガテだ」ということをしっかりと伝えましょう。
スキンシップをはかりたい相手に、自分を知ってもらうことはとても大切です。
心理的な距離から縮める
スキンシップが少ない理由が「スキンシップがニガテ」な人の他に、「今さらスキンシップなんて…」という人も多いはず。
そんな人は、まず心理的な距離から縮めてみましょう。
最近、相手にポジティブな言葉をかけていますか?
「ありがとう」「嬉しい」「幸せ」「大好き」これらの言葉をメールなどではなく、なるべく目を見て言ってみましょう。
このようなポジティブな言葉のやりとりやアイコンタクトは、ちょっとしたことですが相手との心の距離はぐっと縮まります。
特に、子どもに対しては「身体的なスキンシップ」と同様に「心理的なスキンシップ」が重要であり、父親に関しては母親と比較すると「心理的なスキンシップ」の方が子どもの情緒の安定に効果的という研究結果もあるほどです。
今日からできる!「プチコンタクト」のススメ
前述のオックスフォードの研究で、スキンシップが少ない関係性ほど触ってはいけない部分が増えていくことはすでに述べた通りですが、つまりは体の中心から遠い部分(肩や腕、手や足先など)は比較的触られることに抵抗が少ない、ということになります。
スキンシップをあまり取っていないという人は、こういった部分に触れることから始めてみましょう。
ちょっとした時に肩に触れる、肩や手、足裏のマッサージをお互いにしてみる、これが「プチコンタクト」です。
普段スキンシップが少ない関係なら、これだけでもオキシトシンは分泌されます。
慣れてきたら、ハグやキスなど大きなスキンシップにしていけば良いのです。
スキンシップは自分も負担にならず、相手も嫌がらない程度から
自分が触られて不快な部分、気持ちの良い部分、相手が心地よいと感じる部分はどこなのか、積極的に伝え合いましょう。
そもそもスキンシップは心地よいもの。そして、相手へ自分の愛情を伝えるコミュニケーションツールの一つです。
普段のスキンシップが少ない人は、あれこれ難しく考えず「相手への好意を伝えるツールが1つ増える!」といポジティブに捉えてみてください。
毎日のスキンシップの積み重ねが必ず、アナタやパートナーを幸せにしてくれますよ。
自分にあった方法を見つけて、ぜひ今日から試してみてくださいね。