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乳児死亡で話題の「食塩中毒」。子育てママが気を付けたい塩分の話

食塩中毒はなぜ起こる?気を付けるべきことは?

乳児が亡くなった事で話題になった「食塩中毒」。

子供を持つ親としては、聞き流すことの出来ない問題です。

昔から、「味の濃いものは体に良くない!」、「塩辛いものの取りすぎは良くない」と聞かされてきた方も多いかと思います。

乳児期の離乳食に関しても、味付けはごく僅かな薄味が鉄則となっていますよね。

では、なぜ塩分を取りすぎるといけないのでしょうか?

1日当たりの摂取目安はどれ位なのか、食塩中毒を起こしてしまう摂取量、普段の食生活で気を付ける事は何かをまとめていきたいと思います。

食塩中毒ってどんな病気?

食塩中毒は、食塩の取りすぎや、食塩を摂取した量に見合うだけの水分を摂取出来なかった事が原因で起こる中毒症状です。

また、水分を十分に摂取できない事により、脱水症(嘔吐や下痢などの症状)に陥り、結果として食塩中毒を引き起こす事もあります。

豚や鶏などにも多くみられ、羊や牛などでも発生することもあります。

目に見える食塩中毒の主な症状

食塩中毒にかかると、嘔吐、下痢、発熱、頭痛、のどの渇きなどの症状が、数時間以内に現れます。

症状が重度になると、心機能障害、盲目、遊泳運動(無意識に手足がバタバタと動く事)などの神経症状が見られる様になり、体の中の水分が脳や肺などに溜まって、最悪の場合は呼吸停止から死に至ります。

食塩の適切な摂取量はどのくらい?

食塩の適切な摂取量はどのくらい?

1、食塩の致死量

食塩の過剰摂取による、致死量は体重1㎏あたり、0.5g~5gとされています。

つまり、体重10kgの子供では、5g~50g(約小さじ1~大さじ3杯)が致死量になるという事です。

ニュースなどで報道されていた盛岡市の認可外保育施設では、1歳児に小さじ1杯(5~6g程度)の食塩を与えたとされており、致死量に相当する食塩を摂取させられたことになります。

10kg未満の乳幼児にとって、大人から見れば、「これくらいの量でも?」と思われる小量でも、体調などによっては命に関わってくる問題になります

そのため離乳食の味つけや、誤飲などは十分に注意が必要です。

また、普段何気なく体に入れている食塩は、子供だけでなく、大人にも致死量があります。

上記の基準で考えると、体重40㎏の人で20g~200g(約大さじ1~大さじ13杯)、体重60㎏の人で30g~300g(約大さじ2~大さじ20杯)が大人の致死量に相当することになります。

2、1日の適切な食塩(ナトリウム)の摂取量

下記の表は、厚生労働省が推奨している食塩の摂取目標値です。

2、1日の適切な食塩(ナトリウム)の摂取量

1日の食塩摂取目標は、乳児で0.3g、1歳~2歳で約3g、3歳~5歳で約4g、12歳以上の男性で8g、10歳以上の女性で7gになります。

病気を患っている場合は、高血圧の方で6g未満、腎臓を患っている方で3~6gが理想、人工透析をしている方で6gと目標値が掲げられています。

世界の基準に目を向けてみると、WHO世界保健機関での成人に対する食塩の目標値は5g未満になっているため、日本の成人に対する食塩の基準はそこまで厳しいものではありません。

しかし、食塩の摂り過ぎは高血圧やがん、脳梗塞、腎臓疾患などの病気を引き起こす原因にもなりますので、乳幼児だけでなく大人も日ごろから減塩に心がけておくことが大切だと言えます。

普段の生活で気を付けたいこと

普段の生活で気を付けたいこと

食塩は体にとって、とても大切な役割を持っています。

体内の電気信号を流す事、細胞を一定に保つ事、消化(胃酸の主成分は塩)と小腸での吸収の手助け、体内の酸を中和して弱アルアリ性に保つ事など、この他にもまだまだ大切な働きがいっぱいあります。

摂り過ぎは良くないにしても、まったく取らない事も体にとって良い事ではありません。

ここでは、普段の食生活で食塩の過剰摂取にならない様に気を付けるべき事、心掛けておきたいこと、一緒に取るといい食材など見ていきたいと思います。

乳児のに塩分を与える際の注意点

乳児期の子供は、自ら喉が渇いたと伝える事も、水分を摂ることも出来ないので特に注意が必要です。

また、食塩を過剰摂取してしまっても、それを体外に排出するだけの腎臓機能が成熟していないため、食塩中毒にならない様に大人がしっかりと離乳食の味付けや、味の濃い食べ物の飲食量など気を付ける必要があります。

子育てママ・パパも気を付けたい普段の食生活の注意点

塩分の摂り過ぎはあらゆる病気の可能性を高めるので、子供はもちろん、子育て中のママやパパも気を付けることが重要です。

家で作る食事の味付けは薄味を心掛け、「薄すぎたら足す」という作り方を行っていきましょう。

自分で調整するのが大変という時は、醤油や味噌などの調味料はあらかじめ減塩のものを使用する様にしておけば、普段通りの作り方でも簡単に減塩が行えます

また、外食やインスタント食品は塩分量が多いのでできるだけ機会を減らし、なるべく自炊する様にすることも大切です。

他にも、ラーメンなど麺類のスープは飲み過ぎない、醤油をつけすぎないなど、色々な方法で減塩の工夫ができますので、意識して取り組んでみましょう。

食塩の量が気になったら、カリウムの摂取を

食塩の量が気になったら、カリウムの摂取を

どんなに気を付けていても、食塩は摂り過ぎてしまう事もあるかと思います。

また、減塩を心がけたいと思っても、なかなか上手くできないと悩む方も多いものです。

そんな時は、水分と一緒に余分な塩分を排出してくれる、という作用があるカリウムを一緒に取ると安心です。

加えてカリウムには、体のむくみを取るという作用もありますので、夕方になるとむくみやすいという方はぜひ積極的に取り入れましょう。

カリウムが豊富な食材

1、野菜

サツマイモ、ほうれん草、枝豆、きゅうり、かぼちゃ

2、果物

アボカド、バナナ、メロン、キウイ、すだち

3、魚介類

煮干し、さくらえび、するめ、ひじき

4、肉類

鶏ささみ、豚もも肉

5、その他

納豆、鰹節

食塩と上手に付き合いバランスの良い食事を!

食塩は体にとってはなくてはならない栄養素の1つです。

乳幼児期は、食事は基本的に薄味、カリウムを多く含む食材も食事のメニューに取り入れ、食塩を取り過ぎない様に注意し、バランス良く食事を楽しみましょう。