妊娠することで腰痛が起こるのはよくあることです。
妊娠の経過に合わせた腰痛対策をして、快適なマタニティライフを送りたいですよね。
今回は、妊娠中の腰痛対策を妊娠初期から後期まで時期別にまとめました。
妊娠初期の腰痛対策をご紹介!
妊娠初期は、見た目に大きな変化はありませんが、体内では赤ちゃんの成長やお産に向けての準備で急激な変化が起きています。
その変化の1つに「リラキシン」というホルモンを分泌されるということがあります。
リラキシンは、背骨や骨盤周りの靭帯がゆるませる働きがあるので、腰に負担がかかってしまい、腰痛を引き起こしてしまうのです。
また、栄養バランスが乱れや運動不足も血行が悪くなり、腰痛の一因になります。
そんな妊娠初期の辛い腰痛は、どのようにすれば予防または改善することができるでしょうか。
腰回りを温める
妊娠初期は、腰回りを冷やさないようにすることが大切です。
つわりが始まると、これまでのように食事や運動が出来なくようになる人は多く、栄養バランスが乱れがちになったり、運動不足気味になったりします。
栄養の偏りや運動不足は血行不良の原因になり、腰痛に繋がりやすいので「冷え」には十分を気をつけましょう。
対策としては、腹巻をしたり、温かい靴下を履いたりするのがおすすめです。
血行が悪くなると筋肉が凝り固まるので、体を冷やさないようにして腰痛を予防します。
それでも下半身が冷えてると感じたら、お風呂にお湯を張ってしっかり浸かったり、足湯をするのもいいでしょう。
また、つわりで辛いかもしれませんが、出来る範囲で食事を見直すのも大事です。
ビタミンEや鉄分などは血行を良くする働きがあるので、意識して献立に取り入れるといいでしょう。
ストレッチをする
妊娠初期はつわりがあるため、思うように動けないかもしれませんが、体調や気分のいいとき、軽めのストレッチをして体を伸ばすのが腰痛対策になります。
つわりで横になっていると、同じ姿勢が続いて腰に負担がかかっていることもあるので、ストレッチをして筋肉をゆるめてあげましょう。
ストレッチで軽く体を伸ばすだけでも、腰への負担が軽くなるのを感じますよ。
また、軽く体を動かすことで血行が良くなったり、気分転換になったりするものです。
短時間のストレッチでも体はポカポカしますよね。
ちなみに、簡単にできる腰痛対策のストレッチの1つに「猫のポーズ」というものがあります。
猫のポーズの行い方
両手は肩の真下に来るようにスッと伸ばし、両ひざは肩幅の広さに広げて、四つん這いになります。
ゆっくりと息を吐きながら、おへそを見るように背中を丸めていきます。
次は背中を反っていきます。深呼吸しながら気持ちいいところまで反ります。
2から3を数回繰り返すことで、腰回りの筋肉がほぐれますし、便秘の解消にもなりますよ。
無理のない範囲でストレッチを楽しんで、腰痛対策をしましょう。
妊娠中期の腰痛対策をご紹介!
妊娠中期になると、つわりが落ち着いて比較的過ごしやすくなりますよね。
徐々にお腹が大きくなりはじめ、赤ちゃんの成長を実感できるようになりますが、妊娠中期でも腰痛対策は大切です。
妊娠中期での腰痛対策は、どのようにすればいいのでしょうか。
休むときは「横向き」で寝る
妊娠中期はお腹も大きくなりつつあるので、腰にも負担をかけやすい時期です。
夜寝るときも、休み方に気をつけなければ腰に負荷がかかってしまうので、工夫が必要になります。
仰向けで寝ると腰にダイレクトに負担がかかってしまい、腰痛持ちの人は悪化させてしまう恐れがあるので注意です。
仰向けはダメ、うつ伏せもムリとなると、どうやって休んだらいいのかお悩みの人もいることでしょうが、腰に負担をかけない休み方は、ズバリ「横向き」です。
腰痛を感じている方を上にし、負担を軽減することが腰痛対策になります。
股の間にクッションや枕を挟むと、より腰の負担が軽くなって楽ですよ。
また、横向きに息苦しさを感じる人は抱き枕を使って「シムス体位」を取ることをおすすめします。
シムス体位の取り方
まずは左側を下にして横向きに寝そべります。
下になった左足をまっすぐ伸ばし、上になった右足を付け根や膝を曲げて、床に置くことでシムス体位の完成です。
もしこの姿勢がしんどい場合は、抱き枕を使用しましょう。
抱き枕に体重を預けることで、圧迫感も腰への負担もグッと軽くなります。
立つ時は「姿勢」に気を配る
お腹が大きくなり始めると、お腹の重みで立っているときの重心が前に行きがちです。
そのため、上半身が反ってしまったり猫背になってしまったりと、どうしても妊娠前よりも姿勢が悪くなってしまいます。
反り腰も猫背も腰に負担をかける姿勢なので、意識して正しい姿勢を取るようにしましょう。
しかし、ちゃんとした姿勢を取ろうにも、お腹に重心があるとどうやれば正しい姿勢になるかわかりませんよね。
そんなときは、お腹の赤ちゃんを背中側に寄せるようなイメージを持って立つと、背筋が伸びていい姿勢を取ることができるので、ぜひ試してみてください。
妊娠後期の腰痛対策をご紹介!
妊娠後期になると、さらにお腹が大きくなってきます。
そのため、お腹を支える腰や骨盤に大きな負担がかかり、これまで腰痛とは無縁だった人も腰痛を感じるようになってしまうのです。
出産まであと少しの妊娠後期は、どのように腰痛対策をすればいいのでしょうか。
適度な運動をする
妊娠後期になると、お腹もすっかり大きくなって動くのも大変ですが、腰痛対策のためには、適度に運動することが大事です。
軽く体を動かすことで血行が良くなりますし、腰回りの筋肉量をキープできるので、腰痛予防や痛みの緩和になるでしょう。
また、適度な運動は「体重管理」にもひと役買ってくれます。
急激な体重の増加は腰に負担をかけるだけでなく、ママや赤ちゃんの健康面にも悪影響を及ぼすおそれがあるのです。
適度に体を動かして、腰痛対策をしつつ体重管理もしましょう。
しかし、お腹も大きくなっていることもあり、運動してもすぐに疲れてしまうという人もいるでしょう。
そんな人は、1日5分程度のウォーキングからはじめてみることをおすすめします。
少しずつでもいいので、無理のない範囲で続けていくことが大事です。
ウォーキング以外にも、マタニティスイミングやマタニティヨガなど、妊婦さんの運動にピッタリものがあります。
もし、やりたい運動がある場合は、主治医に許可をもらってから、無理のない範囲ではじめてみるといいですよ。
骨盤ベルトやマタニティガードルを着用する
妊娠後期のママのお腹は、とても大きく重たいものです。
前に突き出したお腹は腰に負担をかけるので、骨盤ベルトやマタニティガードルを着用して腰痛対策をしましょう。
骨盤ベルトやマタニティガードルでお腹周りや骨盤をしっかり支えることで、腰にかかる負荷を軽くすることができますよ。
ただし、骨盤ベルトは巻き方や使い方に助産師からのアドバイスが必要な場合があります。
骨盤ベルトを着用するときは、助産師や主治医に相談してからにしましょう。
バッチリ腰痛対策をして、明るい妊婦生活を!
妊娠中の腰痛は、簡単に薬に頼ることができません。
そのため、腰痛予防や緩和には、ママの工夫や努力が不可欠になります。
こう聞くと大変そうに感じるかもしれませんが、どの対策法も、腰痛に限らず健康的な妊婦生活を送るためには大切なことばかりなのです。
せっかく幸せな気持ちになれる妊娠中を、腰痛に悩まされて暗い気持ちで過ごさないために、腰痛対策はしっかりと守りましょう。
もし、対策をとっても痛みが和らがなかったり、ひどくなったりするようであれば、早めに主治医に相談してくださいね。