義理の家族や友人を自宅に招く際には、くつろぎながら楽しい時間を過ごしてもらいたいものです。
そのために、妻としてどのような点に気を付ければよいでしょうか。
今回は、来客日までに事前に準備しておくことと来客当日のおもてなしのポイントを詳しく解説します。
事前の準備と当日の流れを押さえよう!
まず、当日の具体的な中身を見る前に、来客日までに準備することと当日の流れを押さえておきます。
来客当日に慌てることのないように、事前の準備はしっかりしておきましょう。
また、当日落ち着いて来客対応するためには、当日のおおまかな流れを頭に入れておくことが大切です。
来客当日までに準備しておくこと
以下の準備内容が当日にずれ込むことのないようにしましょう。
- 自宅の掃除(玄関・リビング・トイレ・洗面所など)
- インテリアの工夫、日用品の用意
- お茶菓子(料理)の用意
お客様を出迎える準備は予め行っておくことで、万が一の事態があっても慌てることがありません。
当日で間に合うという事もあると思いますが、できるだけ前日のうちに済ませておきましょう。
来客日当日のおおまかな流れ
- お出迎え・挨拶
- 手土産を受け取る
- お茶菓子(あるいは料理)を出す
- 歓談、会話
- お見送り
備えあれば憂いなし!来客当日までに準備することは?
「親しき中にも礼儀あり」という言葉があるように、義家族や友人のような親しい間柄のお客様であっても、来客前の掃除や飾りつけなど最低限の準備は怠らないようにしましょう。
お茶菓子や料理を出す場合は、良く知った仲だからこそ、相手方の好みのものをお出しすると喜ばれます。
それでは、準備する内容を項目ごとに詳しく解説していきます。
お客様の目に付くところはもれなく掃除、清潔感を出そう!
玄関(庭)、リビング(客間)、トイレ、洗面所など、お客様の目に触れる場所、立ち入る可能性のある場所は掃除しておきましょう。
玄関・庭
玄関や庭は「自宅の顔」と言っても過言ではありません。
訪問して早々、庭が散らかっていたり玄関がホコリっぽかったりすると、ガッカリさせてしまいます。
庭の用具は物置や収納棚に入れてしまうか、縁側の下に隠すなどして、お客様から見えないようにしましょう。
玄関のたたきは砂やホコリが溜まりやすいので、箒でゴミを掃き出し、固く絞った雑巾で拭いておくとお客様が安心して靴を脱ぐことができます。
リビング(客間)
最近は客間がない家もあるので、リビングも客間として説明します。
リビングや客間は、お客様が一番長く過ごす部屋なので、丁寧に掃除しましょう。
例えば、男性のお客様の場合は高い所にも目が行くので、棚の上のホコリを落としたり、照明スイッチ付近の手垢を拭いたりなど、細部まで注意が必要です。
また、ダイニングテーブルやソファーテーブルにはお茶菓子を置くことになるので、布巾でしっかり拭いておきましょう。
洋室であれば、クッションカバーやソファーカバーを洗濯し、床や絨毯の上には掃除機をかけ、フローリングは髪の毛やホコリなどを残さないようにクイックルワイパー等で水拭きをしておくと完璧です。
和室の客間であえば、固く絞った雑巾で畳をふき、座布団カバーを洗濯しておくと清潔でしょう。
トイレ、洗面所
他人の家のトイレや洗面所を利用することは少し緊張するものです。
お客様にリラックスしてトイレや洗面所を利用してもらうためには、水垢や髪の毛などを綺麗に掃除し、清潔感を出すことが大切です。
また、トイレットペーパーやお手拭きタオルは新しいものに交換しておきましょう。
なお、洗面台の横にお手拭き用のミニタオルや使い捨てペーパータオルを置く場合は、使用済み用のカゴを用意しておくと丁寧です。
洗面所では、歯ブラシが出しっぱなしになっていたり、洗濯物がカゴに残ったままになっていたりすると不衛生な印象を受けます。
アメニティグッズや洗濯物は、鏡の裏や収納棚、洗濯機の中など、お客様から見えない所へ片づけるのがマナーです。
収納できるだけの場所がないという場合は、上からオシャレな布を被せたり、目隠しカーテンをしておくだけでも行いましょう。
インテリアにひと工夫を。日用品は新品に交換!
歓迎の気持ちを伝えるためには、インテリアを工夫する方法があります。
例えば、玄関かリビングの目に入りやすいところに季節に合わせた生花を飾ったり、鯉のぼりやクリスマスツリーなど季節に応じた飾りを置いたりすると華やかです。
お香やアロマなどを置くと良い雰囲気を演出できますが、匂いは好き嫌いが分かれるので、万人受けする香りを選びましょう。
玄関先にはスリッパを用意しておき、当日お客様が来る直前に履きやすいように並べます。
また、忘れてはいけないのは日用品の補充、交換です。
来客時にリビングでよく使われる小物といえば、ティッシュとゴミ箱です。
使い差しのティッシュは新しいものに交換して、ゴミ箱は中身を空にしておきます。
両方ともお客様の手の届きやすいところに設置しておけば、お客様から積極的に使いやすく、便利です。
お茶菓子(料理)は好みのものを用意しよう!
お茶菓子は、お客様の年齢や好みに応じたものを用意すると喜ばれます。
義実家や気心の知れた友人であれば、事前にお茶菓子のリクエストを聞いておいても良いかもしれません。
事前にお茶菓子の中身を申し合わせておけば、お客様の手土産とかぶるのを防止できます。
もし、どんな物を用意すれば良いのか分からないという時は、「相手に喜ばれる!来客時に用意したいおすすめのお茶菓子10選」を参考にしてみましょう。
飲み物は、真夏であれば冷たい飲み物、真冬であれば温かい飲み物というように季節に応じたものを出せるようにするのがベストです。
料理を提供する場合は事前にその旨を伝えておき、自身は余裕を持って買い出しや下ごしらえを行い、前日までには調理を済ませ、当日は温める程度で済むようにしましょう。
簡単な食事でも、お洒落なランチョンマットやナプキンを用意すれば華やかさがアップします。
来客当日に気を付けるポイントを時系列で確認しよう!
いよいよ来客当日のマナーについて詳しく述べていきます。
上記に挙げた、当日のおおまかな流れに沿ってまとめました。
にこやかに出迎え、きちんと挨拶すれば好印象に!
お客様がいらっしゃったら、玄関の外まで出て「いらっしゃい!」と明るく出迎えましょう。
その際、家事や日常を感じさせるエプロンは外して出るようにするのがベストです。
天候に応じて「足元の悪い中(暑い中)起こしいただきありがとうございます」などと一言をそえると好印象です。
冬場はコートなどの上着を預かり、ハンガーでかけておく気遣いがあると喜ばれます。
ただし、玄関先での挨拶は軽く済ませ、早めに客間やリビングにお通ししてくつろいでもらいましょう。
お客様は、上座(部屋の入口から遠い方)に案内するのがマナーです。
そして、落ち着いたら再度「ようこそいらっしゃいました」と、再会を喜ぶ挨拶をします。
和室であれば座った状態で挨拶をしますが、洋室であれば立ったままでもかまいません。
お出迎えの挨拶をきちんと言葉にすることで、歓迎する気持ちがお客様にしっかり伝わることでしょう。
手土産は丁寧に扱おう!
お客様が持参した手土産は、両手で受け取るのが丁寧で良いです。
いただいた手土産は上座の方へ一旦置き、挨拶が終わった時点でキッチンへ運びます。
荷物と一緒に無造作に置きっぱなしにしたりすると、印象が悪くなるので気を付けましょう。
お茶菓子(あるいは料理)を出す際の注意点とは!?
挨拶が終わったら、当日の天候や季節に応じた温度のお茶を出しましょう。
お菓子は、最初は用意しておいたものを出すのが基本ですが、親しいお客様であれば、いただいたものをすぐに出しても失礼にはあたりません。
お茶が二杯目になる頃には、お客様にいただいたお菓子を出すようにしましょう。
お相手にいただいたお菓子を出す時は、「おもたせですが(おもたせで失礼ですが)」と一言添えて出してください。
用意したお菓子と手土産がかぶってしまった場合や食べきれずに残ってしまった場合は、持ち帰って食べてもらえるように包むと親切です。
来客中にお食事をもてなす場合は、お客様も昼食や夕食の支度等心構えが必要なので、来客日までに伝えておきましょう。
メイン料理は相手の年齢や好みに合わせて用意し、副菜はメイン料理とは異なる味付け、食感にするとメリハリが出ます。
また、お酒をお出しする場合はおつまみを用意し、食事の量が不足することのないよう麺類やご飯ものなどしめに相応しい炭水化物を用意しておくと安心です。
お客様との親交を深めるために会話を盛り上げよう
お客様と歓談する際に気を付けることは、今回の訪問の目的を意識することです。
例えば、入学や出産を祝うための訪問であれば、お祝いの言葉や品物をいただいた際にはお礼の気持ちをその場ではっきり伝えましょう。
お客様から話したい用件等がある場合は、テレビを消して腰を落ち着け、話しやすい雰囲気を出し、話の腰を折らぬように気を付けながらお客様の話に耳を傾けます。
お客様にくつろいでもらうためには、清潔な部屋や好みのお茶菓子も大切ですが、やはり人と人との親交を深めるために大切なものは「会話」です。
お客様としっかり言葉を交わしながら会話を盛り上げることができれば、お客様に「今日来てよかったな」と思ってくださることでしょう。
お見送りは外へ出て見送るのが基本姿勢!
最後に、お見送りの際のマナーです。
お客様が帰られるまでに、さりげなく靴を履きやすい向きで中央に並べておきます。
そして、お客様を見送る際は、玄関先で済ませず家の外まで出て見送るのが基本姿勢です。
「今日は遠いところお越しくださりありがとうございました」「またお越しください」などの言葉を添えながら挨拶し、丁寧に見送りましょう。
おもてなしは気持ちの表れ!気持ち良く過ごしてもらえる心がけを
親しい仲のお客様でも最低限の準備は必要です。
いつもの家事にもうひと工夫を加えることで、お客様が楽しくくつろいだ時間を提供することができます。
また、挨拶や会話を大切にすることでお客様との親交が深まり、「また会いたい」と思ってもらえることでしょう。