自宅でのティータイムや喫茶店など、紅茶を口にする機会は日常的にありますが、紅茶は種類によって様々な効果を持っているのはご存知でしょうか。
健康に良いのはもちろん、美容の手助けになる紅茶もあるので自分に合った紅茶を見つけてみましょう。
紅茶には知られていない効果がたくさんある!
健康に良いお茶、と聞くと真っ先に紅茶が頭に浮かぶ人は多くは無いでしょう。
どちらかというと、ビタミンやカテキンが含まれていて健康に良い、風邪の予防に効くなどのイメージがあるのは緑茶かと思います。
普段私たちが何気なく飲んでいる紅茶も、緑茶と同様の効果を持っている他、肌質の改善や、アンチエイジングなど、美容への効果も期待できます。
紅茶の種類によっても期待できる効果が異なるので、種類ごとに紅茶が持つ効能について紹介します。
アールグレイ
アールグレイは、ベルガモットの香りが特徴的なフレーバーティーの一種です。
紅茶の名前はイギリスの首相だった「グレイ伯爵」に由来しており、紅茶の国イギリスでも非常に人気の高い紅茶です。
アールグレイは茶葉の名称では無いため、ブレンドに決まりなどはありませんが、一般的には中国茶のキーマン茶、セイロン茶、稀にダージリンなども使われることがあります。
アールグレイはミルクとの相性が良いのでミルクティーや、冷やしても香りを楽しめることからアイスティーにして飲んでいる人も多く、様々な楽しみ方ができます。
胃腸の調子を良くする
アールグレイに使用されているベルガモットに含まれるリモネンという成分は、消化を促す効果があります。
アールグレイを飲むことによって腸の働きを助けることができるので、便秘・下痢、胃もたれで悩んでいる人にはオススメの紅茶です。
高い抗菌作用
アールグレイに使われるベルガモットの精油は高い抗菌作用を持っており、有害な細菌や大腸菌を死滅させることが分かっています。
皮膚疾患にも効能があるとされ、フランスなどのヨーロッパでは抗生物質代わりにベルガモットを利用していることもあります。
同様の効果が期待できるため、風邪予防のうがいにアールグレイが使われることも多いです。
冷え性の改善
アールグレイには血液の循環を良くする成分であるリモネンが含まれているため、体を温める効果があります。
リモネンには気持ちを鎮める鎮静効果もあるので、冷え性の方は寝る前にあたたかいアールグレイを飲んでからお布団に入るのも良いでしょう。
心臓病の予防
アールグレイに使われているベルガモットには、ヒドロキシメチルグルタリルフラバノン(HMGF)と言う酵素が含まれており、心臓病の原因になる悪玉コレステロールに対して有効な働きをすることが判明しています。
アールグレイを飲むことによってコレステロールを下げることが可能なので、コレステロールが気になる人は習慣的にアールグレイを飲むのも良いでしょう。
アッサムティー
世界最大の紅茶産地であるアッサムで採れる茶葉を指し、主にチャイ用として製茶されたものが出回っています。
コクと甘み、香りが強くストレートでも楽しめますが、ミルクティーとしての人気も高い紅茶です。
ミルクと混ぜ合わせることにより更に濃厚なコクを堪能することができ、カフェなどで使用されている紅茶もアッサムの場合が多いです。
また、栽培される時期・段階によって味わいが変わるのも特徴の1つです。
腸の調子を整える
アッサムティーは、他の紅茶に比べて整腸作用を持つタンニンの量が1.5倍以上あります。
タンニンは、超粘膜を刺激することによってお腹の調子を整える効果があるため、お腹が緩い人や便秘の人には最適な紅茶と言えます。
骨粗しょう症の予防
大阪大学の研究では、テアフラビンによって骨を壊す「破骨細胞」を減らすことが可能という結果が出ています。
アッサムティーは、テアフラビンを最も効果的に摂取できるということも分かっており、骨粗しょう症の予防の為に飲む人が増加しています。
アンチエイジング効果
アッサムにはテアサポニン類、アッサムサポニン類が含まれており、それぞれ抗酸化作用を持っています。
抗酸化作用は、体の老化を促進したり、血液の流れを悪くする活性酸素を除去してくれるので、体が酸化されるのを防ぎアンチエイジングの効果も期待できます。
身体の酸化は細胞の老化や体内組織の劣化も招くので、お肌のトラブルにも繋がります。
抗酸化作用はアンチエイジングには欠かせない要素なので、アッサムティーを飲んで取り入れていきましょう。
脳卒中の予防
アッサムティーに含まれるアッサムサポニンには、血流を良くして血栓ができることを防いだり、血圧上昇を抑える効果があります。
また、カテキンも脳卒中の予防に高い効果を持ち、通常の餌で飼育されたネズミより、カテキンを用い餌で飼育をされたネズミの方が脳卒中での死亡リスクが減るという研究結果も出ています。
ダージリンティー
ダージリンは強い香りが特徴的で、ストレートティーで飲まれることが多いです。
寒暖差の激しい所で生産されたマスカテルフレーバーと呼ばれる、マスカットの様な香りを強く放つ物ほど上質なダージリンとされています。
ダージリンは収穫される時期によっても風味が異なり、3~4月に収穫されるファーストフラッシュは、収穫量も少ないことから高値で取引されています。
高級な紅茶ブランドから販売されているダージリンは、5~6月が時期のセカンドフラッシュが使用されることが多く、中級品としてわりと安価で購入できるダージリンは10~11月のオータナルと呼ばれる茶葉が使われています。
ダイエット効果
ダージリンティーを飲むことはダイエットにも効果があると話題になっています。
ダージリンに含まれるポリフェノールやカテキンは、食事で摂取した脂肪の吸収を抑える効果があるので、食後のお茶をダージリンティーにするのもオススメです。
また、腸への脂肪吸収を抑えることからリバウンド対策として飲まれることも多いです。
リラックス効果
ダージリンティーは紅茶の中でも特に高いリラックス効果を持っています。
ダージリンに含まれるアミノ酸の一種、テアニンには私たちがリラックスをする際に脳から出すα波を増やす働きがあります。
また、ダージリンの香りによってリラックスを促す効果も期待できます。
虫歯予防
ダージリンには、歯磨き粉などにも使用されるフッ素が含まれており、虫歯になるリスクの軽減に役立ちます。
カテキンの抗菌作用も口腔内を清潔に保つ効果が得られるので、お菓子のお供にダージリンを選んでみるのも良いでしょう。
甘い物を食べた後には、ダージリンティーで口をゆすいでから歯磨きをするのもオススメです。
ルイボスティー
ルイボスティーは南アフリカに自生しているルイボスという植物の葉から出来ているお茶です。
ほのかな甘みが特徴で、歯などへの着色の原因になるタンニンの量も他の紅茶に比べて少ないです。
ノンカフェインのため胃腸が弱い人でも飲みやすく、乳児からお年寄りまで幅広い人が飲めます。
また、ルイボスティーは不妊の解消にも効果があることが分かり、近年注目が集まっています。
便秘の解消
ルイボスティーには抗酸化作用があり、腸内の活性酸素を除去することで腸の動きを活発化させます。
また、マグネシウムも多く含まれているため、腸内の水分を増やして便を柔らかくする効果があります。
便秘気味の人でも、ルイボスティーを飲むことで早いと2、3日で効果を実感することができるので、お通じを良くしたい人にはオススメです。
便秘の解消によって肌荒れの改善にもなるので、お肌の調子が悪い人にもピッタリの紅茶です。
お肌の調子を整える
ルイボスティーが持つ抗酸化作用は、女性のお肌の大敵であるシワ、くすみ、シミなどを招く活性酸素の働きを抑制します。
ルイボスティーを飲むことで、細胞の老化を遅らせる効果が期待できるので、お肌への美容効果やアンチエイジングにも一役買っている紅茶です。
また、ルイボスティーに含まれるアスパラシンはエストロゲンと言われるコラーゲンの合成を促してお肌を綺麗に保つ成分と同様の作用を持っています。
妊活にも効果がある
ルイボスティーは不妊症の改善にも役立つことで、近年注目を集めています。
ルイボスティーに含まれるアスパラシンは、受精卵が着床しやすいように子宮内膜を厚くする効果を持っています。
また、ルイボスティーの抗酸化作用によって卵子・精子の老化を抑え妊娠率が下がることを防ぎます。
胃腸への刺激も他の紅茶に比べて軽いので妊娠待ちや、妊娠中のお母さんからも人気があります。
紅茶は飲みすぎも禁物!適度な摂取を心がけて
紅茶を飲みすぎることでカフェインの副作用も
上記で紹介した紅茶の中には、お腹の調子を整える効果を持つお茶もありましたが、効果を狙って必要以上に摂取をすると、紅茶に含まれるカフェインによって下痢を引き起こす可能性もあります。
一般的な大人が1日で摂取して良いカフェインの量は400mgと言われ、ティーカップで紅茶を飲んだ場合、4~5杯程度になります。
カフェインへの耐性は個人差が強いので、自分で適度な量を見極めて紅茶を楽しむことも必要です。
また、紅茶に含まれるタンニンは歯へ着色しやすいので注意が必要です。
飲んでいるうちに自然に歯に色素がついてしまうため、紅茶を飲んだ後には水で軽く口をゆすぐなど対策をとるのも1つの手です。
紅茶は適度な量を心がければ、美味しく健康や美容の手助けをしてくれる心強い味方です。
自分の悩みの改善に当てはまる紅茶があったらぜひ手に取って楽しんでみて下さい。